【発明の名称】入退場管理システム及び方法、並びにプログラム![]()
【出願日】2002年8月19日
【出願番号】特願2002-238137
【公開番号】特許公開2005-275436
【出願人】フォーカスワン株式会社
【発明者】本田 季伸
【要約】
【課題】人の流れを妨げることなく、特定の場所への不正な入場の防止を図る。
【解決手段】イベント会場1の入場口及び退場口には、それぞれ入場ゲート2及び退場ゲート5が設置されている。携帯電話機8は、赤外線送信可能な個体番号を有し、二次元バーコードからなる入場チケットを表示する。イベント会場1への入場時には、入場ゲート2に携帯電話機8から個体番号を赤外線送信すると共に、二次元バーコードの入場チケットを読み取らせる。サーバ装置6は、入場ゲート2からの個体番号を読み取った入場チケットに対応付けて記憶する。イベント会場1からの退場時には、退場ゲート5に携帯電話機8から個体番号を赤外線送信する。サーバ装置6は、退場ゲート5からの個体番号に対応する入場チケットに、他の個体番号も対応付けて記憶されていると、退場ゲート5を開放させない。再入場ゲート4及び一時退場ゲート3においても同様のチェックが行われる。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が携帯可能な携帯媒体に記憶された利用者の識別情報と特定の場所へ入場するための入場チケットとを、前記特定の場所の入場口に設置された入力装置から入力する入場口入力手段と、
前記入場チケット毎に、前記入場口入力手段から入力された利用者の識別情報を対応付けて登録する入場チケット登録手段と、
前記携帯媒体に記憶された利用者の識別情報を、前記特定の場所の退場口に設置された入力装置から入力する退場口入力手段と、
前記退場口入力手段から入力された利用者の識別情報が前記入場チケット登録手段に登録されているかどうか、さらに該利用者の識別情報に対応付けて前記入場チケット登録手段に登録されている入場チケットに、他の利用者の識別情報も対応付けて登録されているかどうかを判定する第1の入場登録判定手段と、
前記第1の入場登録判定手段が利用者の識別情報が登録されており、かつ他の利用者の識別情報が対応付けて登録されていないと判定した場合に、前記特定の場所の退場口に設置された退場ゲートを開放状態とさせる退場ゲート開放手段と
を備えることを特徴とする入退場管理システム。
【請求項2】
前記入場チケット登録手段は、前記特定の場所への入場チケットとして配布した入場チケットを予め登録しており、
前記入場口入力手段から入力された入場チケットが、前記入場チケット登録手段に登録されているかどうかを判定する入場チケット判定手段と、
前記入場チケット判定手段が入場チケットが登録されていると判定した場合に、前記特定の場所の入場口に設置された入場ゲートを開放状態とさせる入場ゲート開放手段とをさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の入退場管理システム。
【請求項3】
前記入場チケット登録手段は、個別の入場チケットに対応付けられる固有の数値を互いに異なる複数の演算式で演算した演算結果に応じた記憶位置であって、前記複数の演算式にそれぞれ対応付けられる複数のテーブル内の記憶位置の各々に、個別の入場チケットを一意に識別可能な個別情報を登録しており、
前記入場口入力手段から入力された入場チケットに対応付けられる固有の数値を前記複数の演算式でそれぞれ演算し、各演算式の演算結果に対応する各テーブルの記憶位置の全てに、同一の個別情報が登録されているかどうかを判定する入場チケット判定手段と、
前記入場チケット判定手段が同一の個別情報が登録されていると判定した場合に、前記特定の場所の入場口に設置された入場ゲートを開放状態とさせる入場ゲート開放手段とをさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の入退場管理システム。
【請求項4】
前記携帯媒体に記憶された利用者の識別情報を、前記特定の場所の一時退場口に設置された入力装置から入力する一時退場口入力手段と、
前記一時退場口入力手段からの利用者の識別情報の入力に応答して、前記特定の場所へ再入場するための再入場チケットを、前記携帯媒体に記憶させるべく発行する再入場チケット発行手段と、
前記携帯媒体に記憶された利用者の識別情報と再入場チケットとを、前記特定の場所の再入場口に設置された入力装置から入力する再入場口入力手段と、
前記再入場チケット毎に、前記再入場口入力手段から入力された利用者の識別情報を対応付けて登録する再入場チケット登録手段と、
前記退場口入力手段から入力された利用者の識別情報に対応付けて前記再入場チケット登録手段に登録されている再入場チケットに、他の利用者の識別情報も対応付けて登録されているかどうかを判定する再入場登録判定手段とをさらに備え、
前記退場ゲート開放手段は、さらに前記再入場登録判定手段が他の利用者の識別情報が対応付けて登録されていないと判定した場合に、前記退場ゲートを開放状態とさせる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の入退場管理システム。
【請求項5】
前記再入場チケット登録手段は、前記再入場チケット発行手段が発行した再入場チケットを予め登録しており、
前記再入場口入力手段から入力された再入場チケットが、前記再入場チケット登録手段に登録されているかどうかを判定する再入場チケット判定手段と、
前記再入場チケット判定手段が再入場チケットが登録されていると判定した場合に、前記特定の場所の再入場口に設置された再入場ゲートを開放状態とさせる再入場ゲート開放手段とをさらに備える
ことを特徴とする請求項4に記載の入退場管理システム。
【請求項6】
前記再入場チケット登録手段は、個別の再入場チケットに対応付けられる固有の数値を互いに異なる複数の演算式で演算した演算結果に応じた記憶位置であって、前記複数の演算式にそれぞれ対応付けられる複数のテーブル内の記憶位置の各々に、個別の再入場チケットを一意に識別可能な個別情報を登録しており、
前記再入場口入力手段から入力された再入場チケットに対応付けられる固有の数値を前記複数の演算式でそれぞれ演算し、各演算式の演算結果に対応する各テーブルの記憶位置の全てに、同一の個別情報が登録されているかどうかを判定する再入場チケット判定手段と、
前記再入場チケット判定手段が同一の個別情報が登録されていると判定した場合に、前記特定の場所の再入場口に設置された再入場ゲートを開放状態とさせる再入場ゲート開放手段とをさらに備える
ことを特徴とする請求項4に記載の入退場管理システム。
【請求項7】
前記入場チケットと再入場チケットとの対応付けを登録した入場/再入場登録手段をさらに備え、
前記再入場口入力手段は、さらに前記入場チケットを入力し、
前記再入場登録判定手段は、前記入場/再入場登録手段を参照し、前記入場チケットと前記再入場チケットとの対応付けが正しいかどうかを判定し、
前記再入場ゲート開放手段は、さらに前記再入場登録判定手段が対応付けが正しいと判定した場合に、前記再入場ゲートを開放状態とさせる
ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の入退場管理システム。
【請求項8】
前記再入場チケットには、有効期限が付されており、
前記再入場チケット判定手段は、さらに前記再入場口入力手段から入力された再入場チケットが有効期限内のものであるかどうかを判定し、
前記再入場ゲート開放手段は、前記再入場チケット判定手段が有効期限内のものであると判定した場合に、前記再入場ゲートを開放状態とさせる
ことを特徴とする請求項7に記載の入退場管理システム。
【請求項9】
前記一時退場口入力手段から入力された利用者の識別情報が前記入場チケット登録手段に登録されているかどうか、さらに該利用者の識別情報に対応付けて前記入場チケット登録手段に登録されている入場チケットに他の利用者の識別情報も対応付けて登録されているかどうかを判定する第2の入場登録判定手段と、
前記第2の入場登録判定手段が利用者の識別情報が登録されており、かつ他の利用者の識別情報が対応付けて登録されていないと判定した場合に、前記特定の場所の一時退場口に設置された一時退場ゲートを開放状態とさせる一時退場ゲート開放手段とをさらに備える
ことを特徴とする請求項5乃至8のいずれか1項に記載の入退場管理システム。
【請求項10】
前記携帯媒体は、前記入場チケットの発行を受けるための仮入場チケットを、前記利用者の識別情報と共に記憶しており、
前記入場チケットを発行させるべく配布した仮入場チケット毎に、対応する入場チケットの配布先となる携帯媒体に関する情報を登録した仮入場チケット登録手段と、
前記携帯媒体に記憶された仮入場チケットを、前記入場口よりも前の前記特定の場所への入場経路に設置された入力装置から入力する入場前入力手段と、
前記入場前入力手段からの仮入場チケットの入力に応答して、前記入場チケットを発行し、前記仮入場チケット登録手段に前記配布先として登録された携帯媒体に記憶させるべく配布する入場チケット発行手段とをさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の入退場管理システム。
【請求項11】
前記仮入場チケット登録手段は、個別の仮入場チケットに対応付けられる固有の数値を互いに異なる複数の演算式で演算した演算結果に応じた記憶位置であって、前記複数の演算式にそれぞれ対応付けられる複数のテーブル内の記憶位置の各々に、個別の仮入場チケットを一意に識別可能な個別情報を登録しており、
前記入場チケット発行手段は、前記入場前入力手段から入力された仮入場チケットに対応付けられる固有の数値を前記複数の演算式でそれぞれ演算し、各演算式の演算結果に対応する各テーブルの記憶位置の全てに、同一の個別情報が登録されているかどうかを判定し、同一の個別情報が登録されていると判定した場合に、前記入場チケットを発行する
ことを特徴とする請求項10に記載の入退場管理システム。
【請求項12】
前記入場チケットと仮入場チケットとの対応付けを登録した入場/仮入場登録手段をさらに備え、
前記入場口入力手段は、さらに前記仮入場チケットを入力し、
前記再入場登録判定手段は、前記入場/仮入場登録手段を参照し、前記入場チケットと前記仮入場チケットとの対応付けが正しいかどうかを判定し、
前記入場ゲート開放手段は、さらに前記入場登録判定手段が対応付けが正しいと判定した場合に、前記入場ゲートを開放状態とさせる
ことを特徴とする請求項10に記載の入退場管理システム。
【請求項13】
前記携帯媒体に記憶されたチケットは、二次元バーコードとして前記携帯媒体が備える表示装置に表示され、各入力装置が備える読み取り装置に読み取られることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の入退場管理システム。
【請求項14】
前記携帯媒体に記憶された利用者の識別情報は、前記携帯媒体から無線信号で送信されて各入力装置が備える受信装置に受信される
ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の入退場管理システム。
【請求項15】
前記携帯媒体は、各入力装置から発信されている信号に自動的に応答して、記憶している利用者の識別情報を無線送信する
ことを特徴とする請求項13に記載の入退場管理システム。
【請求項16】
利用者の識別情報の入力に従って、前記特定の場所にいる者の数をカウントするカウント手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の入退場管理システム。
【請求項17】
利用者が携帯可能な携帯媒体に記憶され、特定の場所へ入場するための入場チケットの発行を受けるための仮入場チケットを、前記特定の場所の入場口よりも前の入場経路に設置された入力装置から入力する入場前入力手段と、
前記入場チケットを発行させるべく配布した仮入場チケット毎に、対応する入場チケットの配布先となる携帯媒体に関する情報を仮入場チケット登録手段と、
前記入場前入力手段からの仮入場チケットの入力に応答して、前記入場チケットを発行し、前記仮入場チケット登録手段に前記配布先として登録された携帯媒体に記憶させるべく配布する入場チケット発行手段と
を備えることを特徴とする入退場管理システム。
【請求項18】
前記仮入場チケット登録手段は、個別の仮入場チケットに対応付けられる固有の数値を互いに異なる複数の演算式で演算した演算結果に応じた記憶位置であって、前記複数の演算式にそれぞれ対応付けられる複数のテーブル内の記憶位置の各々に、個別の仮入場チケットを一意に識別可能な個別情報を登録しており、
前記入場チケット発行手段は、前記入場前入力手段から入力された仮入場チケットに対応付けられる固有の数値を前記複数の演算式でそれぞれ演算し、各演算式の演算結果に対応する各テーブルの記憶位置の全てに、同一の個別情報が登録されているかどうかを判定し、同一の個別情報が登録されていると判定した場合に、前記入場チケットを発行する
ことを特徴とする請求項17に記載の入退場管理システム。
【請求項19】
利用者が携帯可能な携帯媒体に記憶された利用者の識別情報と特定の場所へ入場するための入場チケットとを、前記特定の場所の入場口に設置された入力装置から入力するステップと、
前記入場チケット毎に、前記入場口に設置された入力装置から入力された利用者の識別情報を対応付けて第1の登録手段に登録するステップと、
前記携帯媒体に記憶された利用者の識別情報を、前記特定の場所の退場口に設置された入力装置から入力するステップと、
前記退場口に設置された入力装置から入力された利用者の識別情報が前記第1の登録手段に登録されているかどうか、さらに該利用者の識別情報に対応付けて前記第1の登録手段に登録されている入場チケットに、他の利用者の識別情報も対応付けて登録されているかどうかを判定するステップと、
前記第1の登録手段に利用者の識別情報が登録されており、かつ他の利用者の識別情報が対応付けて登録されていないと判定した場合に、前記特定の場所の退場口に設置された退場ゲートを開放状態とさせるステップと
を含むことを特徴とする入退場管理方法。
【請求項20】
前記携帯媒体に記憶された利用者の識別情報を、前記特定の場所の一時退場口に設置された入力装置から入力するステップと、
前記一時退場口に設置された入力装置からの利用者の識別情報の入力に応答して、前記特定の場所へ再入場するための再入場チケットを、前記携帯媒体に記憶させるべく発行するステップと、
前記携帯媒体に記憶された利用者の識別情報と再入場チケットとを、前記特定の場所の再入場口に設置された入力装置から入力するステップと、
前記再入場チケット毎に、前記再入場口に設置された入力装置から入力された利用者の識別情報を対応付けて第2の登録手段に登録するステップと、
前記退場口に設置された入力装置から入力された利用者の識別情報に対応付けて前記第2の登録手段に登録されている再入場チケットに、他の利用者の識別情報も対応付けて登録されているかどうかを判定するステップとをさらに含み、
前記退場ゲートを開放状態とさせるステップでは、さらに前記第2の登録手段に他の利用者の識別情報が対応付けて登録されていないと判定した場合に、前記退場ゲートを開放状態とさせる
ことを特徴とする請求項19に記載の入退場管理方法。
【請求項21】
前記携帯媒体は、前記入場チケットの発行を受けるための仮入場チケットを、前記利用者の識別情報と共に記憶しており、
前記入場チケットを発行させるべく配布した仮入場チケット毎に、対応する入場チケットの配布先となる携帯媒体に関する情報と共に第3の登録手段に登録させるステップと、
前記携帯媒体に記憶された仮入場チケットを、前記入場口よりも前の前記特定の場所への入場経路に設置された入力装置から入力するステップと、
前記入場経路に設置された入力装置からの仮入場チケットの入力に応答して、前記入場チケットを発行し、前記第3の登録手段に前記配布先として登録された携帯媒体に記憶させるべく配布するステップとをさらに含む
ことを特徴とする請求項19または20に記載の入退場管理方法。
【請求項22】
利用者が携帯可能な携帯媒体に記憶された利用者の識別情報と特定の場所へ入場するための入場チケットとを、前記特定の場所の入場口に設置された入力装置から入力する入場口入力手段、
前記入場チケット毎に、前記入場口入力手段から入力された利用者の識別情報を対応付けて登録する入場チケット登録手段、
前記携帯媒体に記憶された利用者の識別情報を、前記特定の場所の退場口に設置された入力装置から入力する退場口入力手段、
前記退場口入力手段から入力された利用者の識別情報が前記入場チケット登録手段に登録されているかどうか、さらに該利用者の識別情報に対応付けて前記入場チケット登録手段に登録されている入場チケットに、他の利用者の識別情報も対応付けて登録されているかどうかを判定する第1の入場登録判定手段、及び、
前記第1の入場登録判定手段が利用者の識別情報が登録されており、かつ他の利用者の識別情報が対応付けて登録されていないと判定した場合に、前記特定の場所の退場口に設置された退場ゲートを開放状態とさせる退場ゲート開放手段
としてコンピュータ装置を機能させるためのプログラム。
【請求項23】
前記携帯媒体に記憶された利用者の識別情報を、前記特定の場所の一時退場口に設置された入力装置から入力する一時退場口入力手段、
前記一時退場口入力手段からの利用者の識別情報の入力に応答して、前記特定の場所へ再入場するための再入場チケットを、前記携帯媒体に記憶させるべく発行する再入場チケット発行手段、
前記携帯媒体に記憶された利用者の識別情報と再入場チケットとを、前記特定の場所の再入場口に設置された入力装置から入力する再入場口入力手段と、
前記再入場チケット毎に、前記再入場口入力手段から入力された利用者の識別情報を対応付けて登録する再入場チケット登録手段、及び、
前記退場口入力手段から入力された利用者の識別情報に対応付けて前記再入場チケット登録手段に登録されている再入場チケットに、他の利用者の識別情報も対応付けて登録されているかどうかを判定する再入場登録判定手段としてさらに前記コンピュータ装置を機能させ、
前記退場ゲート開放手段は、さらに前記再入場登録判定手段が他の利用者の識別情報が対応付けて登録されていないと判定した場合に、前記退場ゲートを開放状態とさせる
ことを特徴とする請求項22に記載のプログラム。
【請求項24】
前記携帯媒体は、前記入場チケットの発行を受けるための仮入場チケットを、前記利用者の識別情報と共に記憶しており、
前記入場チケットを発行させるべく配布した仮入場チケット毎に、対応する入場チケットの配布先となる携帯媒体に関する情報を登録した仮入場チケット登録手段、
前記携帯媒体に記憶された仮入場チケットを、前記入場口よりも前の前記特定の場所への入場経路に設置された入力装置から入力する入場前入力手段、及び、
前記入場前入力手段からの仮入場チケットの入力に応答して、前記入場チケットを発行し、前記仮入場チケット登録手段に前記配布先として登録された携帯媒体に記憶させるべく配布する入場チケット発行手段としてさらに前記コンピュータ装置を機能させる
ことを特徴とする請求項22または23に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、イベント会場などの特定の場所への入退場を管理するための入退場管理システム等に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンサートなどのイベント会場に入場するためには、通常、入場チケットが必要となる。旧来の入場チケットは、紙媒体によって発行されるのが普通であったが、その印刷や販売などにコストがかかってしまうものとなっていた。そこで、近年の携帯電話機の普及やその技術の急速な進歩に伴って、携帯電話機の表示装置に表示される二次元バーコードを、旧来の紙媒体で発行されていた入場チケットに代えて適用する技術も開発されている。
【0003】
二次元バーコードの入場チケットであれば、紙媒体への印刷が必要なく、例えば座席番号の違いなどのように少しずつ違った特徴を有しているものを低コストで大量に発行することができる。また、通信回線を介してオンライン送信できるため、購入者に入場チケットを届けるために人手を必要とせず、販売コストも低く抑えることが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、携帯電話機の表示装置に表示される二次元バーコードの入場チケットは、デジタルデータで販売されるものである点で、アナログデータである紙媒体の入場チケットとは大きく異なる。アナログデータでは真正品と完全に一致したものを複製することは事実上不可能であるが、デジタルデータの入場チケットは、真正品と完全に一致したものを容易に複製することができてしまう。このため、不正に複製した二次元バーコードの入場チケットを用いて、イベント会場へ不正に入場しようとする者が出現するという問題が生じてしまう。
【0005】
また、入場チケットをどのような形態のもので販売しているかどうかに関わらず、従来のイベント会場においては、入場しようとする者が正規の入場チケットを有しているかどうかをチェックしていたが、退場時には何らのチェックもなされないのが普通であった。これでは、一旦不正に入場を果たしてしまった者を取り締まることは、完全に不可能である。また、イベント会場から一時退場した者を再入場させるためになされていたのは、スタンプの押印などの簡単な方法であり、ここで不正な入場が行われる危険も大きかった。
【0006】
従って、イベント会場への入口及び出口で、さらには一時退場−再入場のための専用の出入口を設けている場合にはそこでも、入退場する者全てについて厳重なチェックを行えば、イベント会場への不正な入場というのはかなりの程度で避けることができる。しかし、このチェックのためのコストが掛かりすぎて、入場チケットの発行と販売のためのコストを抑えたことの意味がなくなってしまう。
【0007】
さらに、厳重なチェックを行うこととした場合、イベント会場への入退場のための人の流れが滞ってしまうという問題も発生する。イベント会場への入場の場合には、イベントの開始時間が決まっているものであっても、人によって入場時間のずれが生じるのが普通であるため、このことがそれほど大きな問題となることはない。これに対して、イベント会場からの退場については、イベントの終了直後に多くの人が一斉に退場しようとするものであるため、人の流れが滞ってしまうということが非常に大きな問題となる。
【0008】
本発明は、上記従来技術の問題点を解消するためになされたものであり、特定の場所への不正な入場の防止を図ることができる入退場管理システム及び方法、並びにそのためのプログラムを提供することを目的とする。
【0009】
本発明は、また、特定の場所から退場してくる人の流れを妨げることなく、当該特定の場所への入退場を管理することができる入退場管理システム及び方法、並びにそのためのプログラムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかる入退場管理システムは、
利用者が携帯可能な携帯媒体に記憶された利用者の識別情報と特定の場所へ入場するための入場チケットとを、前記特定の場所の入場口に設置された入力装置から入力する入場口入力手段と、
前記入場チケット毎に、前記入場口入力手段から入力された利用者の識別情報を対応付けて登録する入場チケット登録手段と、
前記携帯媒体に記憶された利用者の識別情報を、前記特定の場所の退場口に設置された入力装置から入力する退場口入力手段と、
前記退場口入力手段から入力された利用者の識別情報が前記入場チケット登録手段に登録されているかどうか、さらに該利用者の識別情報に対応付けて前記入場チケット登録手段に登録されている入場チケットに、他の利用者の識別情報も対応付けて登録されているかどうかを判定する第1の入場登録判定手段と、
前記第1の入場登録判定手段が利用者の識別情報が登録されており、かつ他の利用者の識別情報が対応付けて登録されていないと判定した場合に、前記特定の場所の退場口に設置された退場ゲートを開放状態とさせる退場ゲート開放手段と
を備えることを特徴とする。
【0011】
ここで、第1の入場登録判定手段と退場ゲート開放手段とは、他の手段とは異なるコンピュータ装置による分散処理としてもよい。この場合、入場チケット登録手段のうちで利用者の識別情報に重複があった入場チケットに関しては、その登録内容のうちで重複している利用者の識別情報だけを、第1の入場登録判定手段を含むコンピュータ装置に予め送っておくことができる。また、利用者の識別情報とは、携帯媒体の識別情報を含む概念である。
【0012】
上記入退場管理システムでは、不正な複製によって1つの入場チケットで複数の者が特定の場所に入場してしまっても、不正な複製があった入場チケットで入場している者は、退場ゲートが開放状態とならないために、退場口を通って特定の場所から退場することができない。また、入場チケットを持たずに特定の場所に不正に入場した者も、退場ゲートが開放状態とならないために、退場口を通って特定の場所から退場することができない。
【0013】
つまり、不正な手段で特定の場所に入場した者は退場口において捕捉されることとなるので、心理的な圧迫効果により特定の場所への不正な入場を防ぐことができる。また、入場口の入力装置では、利用者の識別情報と入場チケットとを入力しなければならないが、退場口の入力装置では、利用者の識別情報だけでよい。このため、同時期に入場口よりも多くの者が集中する可能性が高い退場口において、その退場のための人の流れを妨げない。
【0014】
上記入退場管理システムにおいて、
前記入場チケット登録手段は、前記特定の場所への入場チケットとして配布した入場チケットを予め登録していてもよい。この場合、上記システムは、
前記入場口入力手段から入力された入場チケットが、前記入場チケット登録手段に登録されているかどうかを判定する入場チケット判定手段と、
前記入場チケット判定手段が入場チケットが登録されていると判定した場合に、前記特定の場所の入場口に設置された入場ゲートを開放状態とさせる入場ゲート開放手段とをさらに備えるものとすることができる。
【0015】
上記入退場管理システムにおいては、また、
前記入場チケット登録手段は、個別の入場チケットに対応付けられる固有の数値を互いに異なる複数の演算式で演算した演算結果に応じた記憶位置であって、前記複数の演算式にそれぞれ対応付けられる複数のテーブル内の記憶位置の各々に、個別の入場チケットを一意に識別可能な個別情報を登録したものであってもよい。この場合、上記システムは、
前記入場口入力手段から入力された入場チケットに対応付けられる固有の数値を前記複数の演算式でそれぞれ演算し、各演算式の演算結果に対応する各テーブルの記憶位置の全てに、同一の個別情報が登録されているかどうかを判定する入場チケット判定手段と、
前記入場チケット判定手段が同一の個別情報が登録されていると判定した場合に、前記特定の場所の入場口に設置された入場ゲートを開放状態とさせる入場ゲート開放手段とをさらに備えるものとすることができる。
【0016】
これらの場合、正規に配布された入場チケットを記憶させた携帯媒体を持っていない者は、入場ゲートが開放状態とならないために、入場口を通って特定の場所に入場することができない。これにより、特定の場所への不正な入場をより強固に防ぐことができる。
【0017】
なお、後者の構成において、前記複数の演算式は、個別の入場チケットに対応付けられる固有の数値を互いに異なる除数で除算した剰余を求める式であって、前記互いに異なる除数の最小公倍数は、個別の入場チケットに対応付けられる固有の数値がとり得る値の最大値と最小値との差よりも大きいものとすることができる。ここで、前記複数の演算式でそれぞれ用いられる除数は、互いに素であることが好ましい。なお、後述する再入場チケット及び仮入場チケットに関しても、これと同じことがいえる。
【0018】
上記入退場管理システムは、
前記携帯媒体に記憶された利用者の識別情報を、前記特定の場所の一時退場口に設置された入力装置から入力する一時退場口入力手段と、
前記一時退場口入力手段からの利用者の識別情報の入力に応答して、前記特定の場所へ再入場するための再入場チケットを、前記携帯媒体に記憶させるべく発行する再入場チケット発行手段と、
前記携帯媒体に記憶された利用者の識別情報と再入場チケットとを、前記特定の場所の再入場口に設置された入力装置から入力する再入場口入力手段と、
前記再入場チケット毎に、前記再入場口入力手段から入力された利用者の識別情報を対応付けて登録する再入場チケット登録手段と、
前記退場口入力手段から入力された利用者の識別情報に対応付けて前記再入場チケット登録手段に登録されている再入場チケットに、他の利用者の識別情報も対応付けて登録されているかどうかを判定する再入場登録判定手段とをさらに備えるものとすることができる。この場合において、
前記退場ゲート開放手段は、さらに前記再入場登録判定手段が他の利用者の識別情報が対応付けて登録されていないと判定した場合に、前記退場ゲートを開放状態とさせるものとすることができる。
【0019】
ここで、再入場登録判定手段も、第1の入場登録判定手段及び退場ゲート開放手段と同様に、他の手段とは異なるコンピュータ装置による分散処理としてもよい。この場合、再入場チケット登録手段のうちで利用者の識別情報に重複があった再入場チケットに関しては、その登録内容のうちで重複している利用者の識別情報だけを、再入場登録判定手段を含むコンピュータ装置に予め送っておくことができる。
【0020】
この場合、不正な複製によって1つの再入場チケットで複数の者が特定の場所に入場してしまっても、不正な複製があった再入場チケットで入場している者は、退場ゲートが開放状態とならないために、退場口を通って特定の場所から退場することができない。このため、一時退場−再入場を利用して特定の場所に不正に入場した者も、退場口において捕捉されることとなるので、心理的な圧迫効果により特定の場所への不正な入場を防ぐことができる。
【0021】
この場合において、上記入退場管理システムでは、
前記入場チケット登録手段は、前記再入場チケット発行手段が発行した再入場チケットを予め登録していてもよい。この場合において、上記システムは、
前記再入場口入力手段から入力された再入場チケットが、前記再入場チケット登録手段に登録されているかどうかを判定する再入場チケット判定手段と、
前記再入場チケット判定手段が再入場チケットが登録されていると判定した場合に、前記特定の場所の再入場口に設置された再入場ゲートを開放状態とさせる再入場ゲート開放手段とをさらに備えるものとすることができる。
【0022】
この場合においては、上記入退場管理システムでは、また、
前記再入場チケット登録手段は、個別の再入場チケットに対応付けられる固有の数値を互いに異なる複数の演算式で演算した演算結果に応じた記憶位置であって、前記複数の演算式にそれぞれ対応付けられる複数のテーブル内の記憶位置の各々に、個別の再入場チケットを一意に識別可能な個別情報を登録したものであってもよい。この場合において、上記システムは、
前記再入場口入力手段から入力された再入場チケットに対応付けられる固有の数値を前記複数の演算式でそれぞれ演算し、各演算式の演算結果に対応する各テーブルの記憶位置の全てに、同一の個別情報が登録されているかどうかを判定する再入場チケット判定手段と、
前記再入場チケット判定手段が同一の個別情報が登録されていると判定した場合に、前記特定の場所の再入場口に設置された再入場ゲートを開放状態とさせる再入場ゲート開放手段とをさらに備えるものとすることができる。
【0023】
ここで、前記入場チケットと再入場チケットとの対応付けを登録した入場/再入場登録手段をさらに備えるものとすることによって、
前記再入場口入力手段は、さらに前記入場チケットを入力し、
前記再入場登録判定手段は、前記入場/再入場登録手段を参照し、前記入場チケットと前記再入場チケットとの対応付けが正しいかどうかを判定し、
前記再入場ゲート開放手段は、さらに前記再入場登録判定手段が対応付けが正しいと判定した場合に、前記再入場ゲートを開放状態とさせるものとすることができる。
【0024】
このように再入場口で再入場チケットのチェックを行うことで、正規に発行された再入場チケットを持っていない者が再入場口を通って特定の場所に不正に入場するのを防ぐことができる。また、入場チケットと再入場チケットとの両方を再入場口で入力させ、その対応付けの正しさについても判定することにより、正規に発行された入場チケットと再入場チケットとを持たない者が再入場口を通って特定の場所へ不正に入場することをさらに強固に防ぐことができる。
【0025】
また、前記再入場チケットには、有効期限が付されている場合には、
前記再入場チケット判定手段は、さらに前記再入場口入力手段から入力された再入場チケットが有効期限内のものであるかどうかを判定し、
前記再入場ゲート開放手段は、前記再入場チケット判定手段が有効期限内のものであると判定した場合に、前記再入場ゲートを開放状態とさせるものとすることができる。
【0026】
このように再入場チケットに有効期限を付けておくことにより、再入場チケットが利用者の側で長期間管理される可能性がなくなり、その不正な複製によって特定の場所への不正な入場がされることを防ぐことができる。
【0027】
また、さらに
前記一時退場口入力手段から入力された利用者の識別情報が前記入場チケット登録手段に登録されているかどうか、さらに該利用者の識別情報に対応付けて前記入場チケット登録手段に登録されている入場チケットに他の利用者の識別情報も対応付けて登録されているかどうかを判定する第2の入場登録判定手段と、
前記第2の入場登録判定手段が利用者の識別情報が登録されており、かつ他の利用者の識別情報が対応付けて登録されていないと判定した場合に、前記特定の場所の一時退場口に設置された一時退場ゲートを開放状態とさせる一時退場ゲート開放手段とを備えるものとすることができる。
【0028】
ここで、第2の入場登録判定手段と一時退場ゲート開放手段とは、他の手段とは異なるコンピュータ装置による分散処理としてもよい。この場合、入場チケット登録手段のうちで利用者の識別情報に重複があった入場チケットに関しては、その登録内容のうちで重複している利用者の識別情報だけを、第2の入場登録判定手段を含むコンピュータ装置に予め送っておくことができる。
【0029】
不正な複製によって1つの入場チケットで複数の者が特定の場所に入場してしまっても、不正な複製があった入場チケットで入場している者は、一時退場ゲートも開放状態とならないために、一時退場口を通っても特定の場所から退場することができない。また、入場チケットを持たずに特定の場所に不正に入場した者も、一時退場ゲートが開放状態とならないために、一時退場口を通っても特定の場所から退場することができない。つまり、不正な手段で特定の場所に入場した者は退場口だけでなく一時退場口においても捕捉されることとなり、特定の場所から退場する手段がなくなるので、心理的な圧迫効果により特定の場所への不正な入場を防ぐことができる。
【0030】
上記入退場管理システムにおいて、
前記携帯媒体は、前記入場チケットの発行を受けるための仮入場チケットを、前記利用者の識別情報と共に記憶したものであってもよい。この場合において、上記システムは、
前記携帯媒体は、前記入場チケットの発行を受けるための仮入場チケットを、前記利用者の識別情報と共に記憶しており、
前記入場チケットを発行させるべく配布した仮入場チケット毎に、対応する入場チケットの配布先となる携帯媒体に関する情報を登録した仮入場チケット登録手段と、
前記携帯媒体に記憶された仮入場チケットを、前記入場口よりも前の前記特定の場所への入場経路に設置された入力装置から入力する入場前入力手段と、
前記入場前入力手段からの仮入場チケットの入力に応答して、前記入場チケットを発行し、前記仮入場チケット登録手段に前記配布先として登録された携帯媒体に記憶させるべく配布する入場チケット発行手段とをさらに備えるものとすることができる。
【0031】
前記仮入場チケット登録手段は、個別の仮入場チケットに対応付けられる固有の数値を互いに異なる複数の演算式で演算した演算結果に応じた記憶位置であって、前記複数の演算式にそれぞれ対応付けられる複数のテーブル内の記憶位置の各々に、個別の仮入場チケットを一意に識別可能な個別情報を登録したものであってもよい。この場合において、
前記入場チケット発行手段は、前記入場前入力手段から入力された仮入場チケットに対応付けられる固有の数値を前記複数の演算式でそれぞれ演算し、各演算式の演算結果に対応する各テーブルの記憶位置の全てに、同一の個別情報が登録されているかどうかを判定し、同一の個別情報が登録されていると判定した場合に、前記入場チケットを発行するものとすることができる。
【0032】
ここで、前記入場チケットと仮入場チケットとの対応付けを登録した入場/仮入場登録手段をさらに備えるものとすることによって、
前記入場口入力手段は、さらに前記仮入場チケットを入力し、
前記再入場登録判定手段は、前記入場/仮入場登録手段を参照し、前記入場チケットと前記仮入場チケットとの対応付けが正しいかどうかを判定し、
前記入場ゲート開放手段は、さらに前記入場登録判定手段が対応付けが正しいと判定した場合に、前記入場ゲートを開放状態とさせるものとすることができる。
【0033】
このように本来の入場チケットとは異なる仮入場チケットを予め配布しておき、本来の入場チケットは特定の場所に入場する直前に配布するものとすることで、本来の入場チケットが利用者の側で長期間管理されることがない。これにより、入場チケットを不正に複製することが困難となり、不正に複製された入場チケットによって特定の場所に不正に入場されるのを防ぐことができる。また、入場チケットと仮入場チケットとの両方を入場口で入力させ、その対応付けの正しさについても判定することにより、正規に発行された入場チケットとそれに対応する仮入場チケットとを持たない者が入場口を通って特定の場所へ不正に入場することをさらに強固に防ぐことができる。
【0034】
上記入退場管理システムにおいて、
前記携帯媒体に記憶されたチケット(入場チケット、再入場チケット及び仮入場チケットを含む)は、例えば、二次元バーコードとして前記携帯媒体が備える表示装置に表示され、各入力装置(入場口または再入場口に設置されたもの)が備える読み取り装置に読み取られるものとすることができる。
【0035】
また、前記携帯媒体に記憶された利用者の識別情報は、前記携帯媒体から無線信号で送信されて各入力装置(入場口、退場口、一時退場口、再入場口、または入場経路に設置されたもの)が備える受信装置に受信されるものとすることができる。
【0036】
ここで、前記携帯媒体は、各入力装置(入場口、退場口、一時退場口、再入場口、または入場経路に設置されたもの)から発信されている信号に自動的に応答して、記憶している利用者の識別情報を無線送信することができるものとすることが好ましい。
【0037】
入場チケット、再入場チケット及び仮入場チケットといったチケットは、その存在が利用者にも分かり易いようにするため、可視化するのが好ましい。これを各入力装置から入力する場合には、表示装置へ表示させ、読み取り装置に読み取らせるという手順が必要であるため、利用者の手間がかかり、入力動作を終了するまでにも比較的時間を要する。が、入場口及び再入場口では、一般的に退場口に比べて同時期に多くの人が集中することがないので、人の流れを妨げるかどうかということがそれほど問題とならない。一方、利用者の識別情報を無線通信で入力できるものとすることで、退場口における入力動作を終了するまでに時間がかからず、同時期に多くの人が集中する可能性がある退場口において、人の流れを妨げることがない。さらに、携帯媒体が自動応答して利用者の識別情報を無線送信できるようにすることで、退場口における人の流れがさらに円滑になる。
【0038】
上記入退場管理システムは、
利用者の識別情報の入力に従って、前記特定の場所にいる者の数をカウントするカウント手段をさらに備えるものとすることができる。
【0039】
このようなカウント手段を備えることにより、特定の場所にどの程度の数の者がいるかが分かる。これにより、例えば、前記カウント手段のカウント値に従って、入場ゲートを開放状態とさせたり閉鎖状態とさせたりして、特定の場所への入場者の数を制限することができる。
【0040】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかる入退場管理システムは、
利用者が携帯可能な携帯媒体に記憶され、特定の場所へ入場するための入場チケットの発行を受けるための仮入場チケットを、前記特定の場所の入場口よりも前の入場経路に設置された入力装置から入力する入場前入力手段と、
前記入場チケットを発行させるべく配布した仮入場チケット毎に、対応する入場チケットの配布先となる携帯媒体に関する情報を仮入場チケット登録手段と、
前記入場前入力手段からの仮入場チケットの入力に応答して、前記入場チケットを発行し、前記仮入場チケット登録手段に前記配布先として登録された携帯媒体に記憶させるべく配布する入場チケット発行手段と
を備えることを特徴とする。
【0041】
上記入退場管理システムにおいて、
前記仮入場チケット登録手段は、個別の仮入場チケットに対応付けられる固有の数値を互いに異なる複数の演算式で演算した演算結果に応じた記憶位置であって、前記複数の演算式にそれぞれ対応付けられる複数のテーブル内の記憶位置の各々に、個別の仮入場チケットを一意に識別可能な個別情報を登録したものであってもよい。この場合において、
前記入場チケット発行手段は、前記入場前入力手段から入力された仮入場チケットに対応付けられる固有の数値を前記複数の演算式でそれぞれ演算し、各演算式の演算結果に対応する各テーブルの記憶位置の全てに、同一の個別情報が登録されているかどうかを判定し、同一の個別情報が登録されていると判定した場合に、前記入場チケットを発行するものとすることができる。
【0042】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点にかかる入退場管理方法は、
利用者が携帯可能な携帯媒体に記憶された利用者の識別情報と特定の場所へ入場するための入場チケットとを、前記特定の場所の入場口に設置された入力装置から入力するステップと、
前記入場チケット毎に、前記入場口に設置された入力装置から入力された利用者の識別情報を対応付けて第1の登録手段に登録するステップと、
前記携帯媒体に記憶された利用者の識別情報を、前記特定の場所の退場口に設置された入力装置から入力するステップと、
前記退場口に設置された入力装置から入力された利用者の識別情報が前記第1の登録手段に登録されているかどうか、さらに該利用者の識別情報に対応付けて前記第1の登録手段に登録されている入場チケットに、他の利用者の識別情報も対応付けて登録されているかどうかを判定するステップと、
前記第1の登録手段に利用者の識別情報が登録されており、かつ他の利用者の識別情報が対応付けて登録されていないと判定した場合に、前記特定の場所の退場口に設置された退場ゲートを開放状態とさせるステップと
を含むことを特徴とする。
【0043】
上記入退場管理方法は、
前記携帯媒体に記憶された利用者の識別情報を、前記特定の場所の一時退場口に設置された入力装置から入力するステップと、
前記一時退場口に設置された入力装置からの利用者の識別情報の入力に応答して、前記特定の場所へ再入場するための再入場チケットを、前記携帯媒体に記憶させるべく発行するステップと、
前記携帯媒体に記憶された利用者の識別情報と再入場チケットとを、前記特定の場所の再入場口に設置された入力装置から入力するステップと、
前記再入場チケット毎に、前記再入場口に設置された入力装置から入力された利用者の識別情報を対応付けて第2の登録手段に登録するステップと、
前記退場口に設置された入力装置から入力された利用者の識別情報に対応付けて前記第2の登録手段に登録されている再入場チケットに、他の利用者の識別情報も対応付けて登録されているかどうかを判定するステップとをさらに含むものとすることができ、この場合、
前記退場ゲートを開放状態とさせるステップでは、さらに前記第2の登録手段に他の利用者の識別情報が対応付けて登録されていないと判定した場合に、前記退場ゲートを開放状態とさせることができる。
【0044】
上記入退場管理方法は、
前記携帯媒体は、前記入場チケットの発行を受けるための仮入場チケットを、前記利用者の識別情報と共に記憶している場合において、
前記入場チケットを発行させるべく配布した仮入場チケット毎に、対応する入場チケットの配布先となる携帯媒体に関する情報と共に第3の登録手段に登録させるステップと、
前記携帯媒体に記憶された仮入場チケットを、前記入場口よりも前の前記特定の場所への入場経路に設置された入力装置から入力するステップと、
前記入場経路に設置された入力装置からの仮入場チケットの入力に応答して、前記入場チケットを発行し、前記第3の登録手段に前記配布先として登録された携帯媒体に記憶させるべく配布するステップとをさらに含むものとすることができる。
【0045】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点にかかるプログラムは、
利用者が携帯可能な携帯媒体に記憶された利用者の識別情報と特定の場所へ入場するための入場チケットとを、前記特定の場所の入場口に設置された入力装置から入力する入場口入力手段、
前記入場チケット毎に、前記入場口入力手段から入力された利用者の識別情報を対応付けて登録する入場チケット登録手段、
前記携帯媒体に記憶された利用者の識別情報を、前記特定の場所の退場口に設置された入力装置から入力する退場口入力手段、
前記退場口入力手段から入力された利用者の識別情報が前記入場チケット登録手段に登録されているかどうか、さらに該利用者の識別情報に対応付けて前記入場チケット登録手段に登録されている入場チケットに、他の利用者の識別情報も対応付けて登録されているかどうかを判定する第1の入場登録判定手段、及び、
前記第1の入場登録判定手段が利用者の識別情報が登録されており、かつ他の利用者の識別情報が対応付けて登録されていないと判定した場合に、前記特定の場所の退場口に設置された退場ゲートを開放状態とさせる退場ゲート開放手段
としてコンピュータ装置を機能させることを特徴とする。
【0046】
上記プログラムは、
前記携帯媒体に記憶された利用者の識別情報を、前記特定の場所の一時退場口に設置された入力装置から入力する一時退場口入力手段、
前記一時退場口入力手段からの利用者の識別情報の入力に応答して、前記特定の場所へ再入場するための再入場チケットを、前記携帯媒体に記憶させるべく発行する再入場チケット発行手段、
前記携帯媒体に記憶された利用者の識別情報と再入場チケットとを、前記特定の場所の再入場口に設置された入力装置から入力する再入場口入力手段と、
前記再入場チケット毎に、前記再入場口入力手段から入力された利用者の識別情報を対応付けて登録する再入場チケット登録手段、及び、
前記退場口入力手段から入力された利用者の識別情報に対応付けて前記再入場チケット登録手段に登録されている再入場チケットに、他の利用者の識別情報も対応付けて登録されているかどうかを判定する再入場登録判定手段としてさらに前記コンピュータ装置を機能させるものとすることができ、この場合、
前記退場ゲート開放手段は、さらに前記再入場登録判定手段が他の利用者の識別情報が対応付けて登録されていないと判定した場合に、前記退場ゲートを開放状態とさせるものとすることができる。
【0047】
上記プログラムは、
前記携帯媒体は、前記入場チケットの発行を受けるための仮入場チケットを、前記利用者の識別情報と共に記憶している場合には、
前記入場チケットを発行させるべく配布した仮入場チケット毎に、対応する入場チケットの配布先となる携帯媒体に関する情報を登録した仮入場チケット登録手段、
前記携帯媒体に記憶された仮入場チケットを、前記入場口よりも前の前記特定の場所への入場経路に設置された入力装置から入力する入場前入力手段、及び、前記入場前入力手段からの仮入場チケットの入力に応答して、前記入場チケットを発行し、前記仮入場チケット登録手段に前記配布先として登録された携帯媒体に記憶させるべく配布する入場チケット発行手段としてさらに前記コンピュータ装置を機能させるものとすることができる。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0049】
図1は、この実施の形態にかかる入退場管理システムの構成を模式的に示す図である。この入退場管理システムは、コンサートなどのイベント会場1への入退場を管理するために適用され、入場ゲート2と、一時退場ゲート3と、再入場ゲート4と、退場ゲート5とを備えている。入場ゲート2、一時退場ゲート3、再入場ゲート4、及び退場ゲート5は、それぞれイベント会場1の入場口、一時退場口、再入場口、退場口に少なくとも1台ずつ設置されている。これらは、後述する開閉ゲートが開放状態となったときに、1台について1度に1人ずつ通過できるようになっている。
【0050】
各ゲート2〜5は、通信線7を介してサーバ装置6に接続されている。図ではサーバ装置6がイベント会場1内に設置されているように記載されているが、イベント会場1外に設置されていてもよい。イベント会場1に入場する者は、携帯電話機8を有している必要がある。サーバ装置6と携帯電話機8とは、携帯電話網を含むネットワーク9を介して接続される。各ゲート2〜5を通過しようとする者は、携帯電話機8から情報を各ゲート2〜5に入力させる必要がある。また、イベント会場1に入場または再入場するためのチケットは、二階調のマトリクスパターンを有する二次元バーコードによって構成され、携帯電話機8に表示される。
【0051】
図2は、携帯電話機8の構成を示す図である。図示するように、携帯電話機8は、CPU(Central Processing Unit)81と、ROM(Read Only Memory)82と、RAM(Random Access Memory)83と、個体番号メモリ84と、キー入力装置85と、表示装置86と、通信装置87と、赤外線送信装置88とを備えている。携帯電話機8は、この他にも通話機能のための構成要素を備えているが、本発明と直接の関係がないので省略している。
【0052】
CPU81は、ROM82に記憶されたプログラムを実行し、入場チケットの購入及び表示、個体番号の送信などの処理を行う。CPU81は、キー入力装置85からの入力に従って、入場チケットまたは再入場チケットを表示装置86に表示させる。ROM82は、CPU81の処理プログラムや固定的なデータを記憶する。RAM83は、データの記憶領域として用いられるものであり、当該データの中には、入場チケット及び再入場チケットも含まれる。RAM83は、電源バックアップされており、携帯電話機8の電源がオフされても、記憶内容を保持し続ける。
【0053】
個体番号メモリ84は、携帯電話機8毎に固有の個体番号(製造番号及び電話番号を含む)を格納する不揮発性のメモリである。キー入力装置85は、「1」〜「0」までの数字キー、「*」キー、「#」キーなどを含み、利用者の操作によって必要な指示をCPU81に入力する。表示装置86は、液晶表示装置などによって構成され、キー入力装置85からの入力に従って入場チケットまたは再入場チケットとして用いられる二次元バーコードを表示する。
【0054】
通信装置87は、CPU81の制御の下、ネットワーク9を介してサーバ装置6と情報を送受信する。赤外線送信装置88は、キー入力装置85からの入力に従って、個体番号メモリ84に格納された携帯電話機8の個体番号を赤外線信号に加工して入場ゲート2、一時退場ゲート3、再入場ゲート4及び退場ゲート5に送信する。個体番号の送信時におけるキー入力装置85の操作は、特定のボタンの押圧などの単純なものでよい。
【0055】
図3は、入場ゲート2、一時退場ゲート3、再入場ゲート4、或いは退場ゲート5の構成を示す図である。これらの各ゲート2〜5は、コンピュータ装置を内蔵するものであり、図示するように、CPU11と、記憶装置12と、通信装置13と、赤外線受信装置14と、バーコードリーダ15と、開閉ゲート16と、アラーム装置17とを備えている。もっとも、一時退場ゲート3及び退場ゲート5は、バーコードリーダ15を備えていなくてもよい。
【0056】
CPU11は、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行し、携帯電話機8からの入場チケット、再入場チケット、個体番号に対してサーバ装置6から送られてくる開放許可通知メッセージに従って、開閉ゲート16を開放状態とさせる。また、サーバ装置6から送られてくる不正入場通知メッセージに従ってアラーム装置17にアラームを発せさせる。記憶装置12は、主記憶装置及び補助記憶装置を含み、CPU11の処理プログラムを記憶すると共に、データの記憶領域として用いられる。
【0057】
通信装置13は、通信線7を介してサーバ装置6と情報を送受信する。赤外線受信装置14は、携帯電話機8の赤外線送信装置88から赤外線信号で送信された個体番号を受信する。受信した個体番号は、通信装置13から通信線7を介してサーバ装置6に送られることで、サーバ装置6に入力される。バーコードリーダ15は、携帯電話機8の表示装置86に表示された入場チケットまたは再入場チケットの二次元バーコードを読み取る。読み取られた入場チケットまたは再入場チケットは、通信装置13から通信線7を介してサーバ装置6に送られることで、サーバ装置6に入力される。
【0058】
開閉ゲート16は、通常の状態ではアーム16aが閉鎖状態にあり、人がイベント会場1へ入退場するのを防いでいる。開閉ゲート16は、サーバ装置6から開放許可通知メッセージを受信した場合にアーム16aが開放状態となり、1度に1人だけが通過できるようにしている。アラーム装置17は、サーバ装置6から不正入場通知メッセージを受信した場合、イベント会場1への不正な入場があった旨のアラームを発報する。
【0059】
図4は、サーバ装置6の構成を示すブロック図である。サーバ装置6は、入場チケットの発行、並びに入場ゲート2、一時退場ゲート3、再入場ゲート4及び退場ゲート5との協働による入退場の管理のための処理を行う。サーバ装置6は、汎用コンピュータ装置によって構成されるもので、図示するように、CPU61と、記憶装置62と、第1通信装置63と、第2通信装置64とを備えている。また、データベースとして、入場チケットデータベース65と、再入場チケットデータベース66とを有している。
【0060】
CPU61は、記憶装置62に記憶されたプログラムを実行し、入場チケット及び再入場チケットを発行したり、ゲート2〜5から送られてくる情報に基づいてイベント会場1への入退場を管理したりといった処理を行う。記憶装置62は、主記憶装置及び補助記憶装置を含み、CPU61の処理プログラムを記憶すると共に、データの記憶領域として用いられる。第1通信装置63は、通信線7を介してゲート2〜5と情報を送受信する。第2通信装置64は、ネットワーク9を介して携帯電話機8と情報を送受信する。
【0061】
入場チケットデータベース65は、正規に販売されたイベント会場1への入場チケットに関する情報を登録するデータベースであり、図5に示すように、入場チケット毎に1レコードの可変長データが作成される。各レコードのデータは、チケットIDと、入場チケットとなる二次元バーコードと、入場チケットを購入した者のアドレスと、退場チェックフラグと、携帯電話機8の個体番号とを含んでいる。
【0062】
チケットIDは、入場チケット毎に固有の識別情報であり、入場チケットデータベース65と再入場チケットデータベース66とを参照する際のキーともなる。入場チケットの二次元バーコードは、オンライン販売によって発行されるものであり、購入した者の携帯電話機8に送信されるものと同一である。アドレスは、購入時に入場チケットを送信する宛先であるほか、対応して発行される再入場チケットを送信する宛先ともなる。
【0063】
退場チェックフラグは、当該入場チケットで入場した者が退場ゲート5から退場したときにセットされるフラグである。携帯電話機8の個体番号は、入場チケットと共に入場ゲート2から送られてくるものである。不正に複製された入場チケットによって入場ゲート2からイベント会場1に入場される場合もあるので、当該入場チケットに対応して入場ゲート2から送られてきた個体番号が複数ある場合には、その全てが登録されるものとなる。
【0064】
再入場チケットデータベース66は、イベント会場1から一時退場した者がイベント会場1に再入場するために発行される再入場チケットに関する情報を登録するデータベースであり、図6に示すように、再入場チケット毎に1レコードの可変長データが作成される。各レコードのデータは、チケットIDと、再入場チケットとなる二次元バーコードと、再入場チケットの発行日時と、再入場チェックフラグと、携帯電話機8の個体番号とを含んでいる。
【0065】
チケットIDは、再入場チケットに対応する入場チケットのチケットIDと同じものが登録される。再入場チケットの二次元バーコードは、一時退場ゲート3からの一時退場によって発行されるものであり、一時退場した者(但し、正規の入場チケットを有する場合)の携帯電話機8に送信されるものと同一である。再入場チケットの発行日時は、再入場チケットの有効期限を限るに登録されるものである。
【0066】
再入場チェックフラグは、当該再入場チケットを用いて再入場ゲート4からイベント会場1への入場があったときにセットされるフラグである。携帯電話機8の個体番号は、再入場チケットと共に再入場ゲート4から送られてくるものである。不正に複製された再入場ゲートによって再入場ゲート4からイベント会場1に入場される場合もあるので、当該再入場チケットに対応して再入場ゲート4から送られてきた個体番号が複数ある場合には、その全てが登録されるものとなる。
【0067】
以下、この実施の形態にかかる入退場管理システムにおける処理について説明する。この入退場管理システムでは、(1)イベント会場1への入場の管理、(2)イベント会場1からの一時退場の管理、(3)イベント会場1への再入場の管理、(4)イベント会場1からの退場の管理、の処理がそれぞれ行われる。その前提として、イベント会場1への入場チケットの販売を正規に行っておく必要がある。
【0068】
図7は、入場チケットを販売するための処理を示すフローチャートである。この処理は、入場チケットを購入しようとする者の携帯電話機8と、サーバ装置6とによって実行される。
【0069】
携帯電話機8の利用者は、入場チケットの申込フォームを取得し、表示装置86に表示させる。この利用者は、表示された申し込みフォームに従ってキー入力装置85を操作することによって、入場チケットの購入申し込みをするのに必要な事項(以下、申込事項)を入力する(ステップS101)。申込事項には、少なくとも当該利用者の携帯電話機8に情報を送信するためのアドレスが含まれる。入力内容が確定すると、CPU81は、申込事項を通信装置87からネットワーク9を介してサーバ装置6に送信させる(ステップS102)。
【0070】
サーバ装置6の第2通信装置64が携帯電話機8から申込事項を受信すると、これを記憶装置62に一時保存させる(ステップS121)。CPU61は、申し込まれた入場チケットが売り切れていないことを条件として、未使用の二次元バーコードからなる入場チケットを発行する。発行された入場チケットは、記憶装置62に一時保存される(ステップS122)。CPU61は、当該入場チケットに固有のチケットIDを付与し、入場チケットデータベース65に新たなレコードを作成して、チケットIDと、ステップS122で一時保存された入場チケットの二次元バーコードとを、申込事項に含まれるアドレスと対応付けて登録する(ステップS123)。
【0071】
CPU61は、ステップS122で発行して記憶装置62に一時保存しておいた入場チケットの二次元バーコードを、第2通信装置64からネットワーク9を介して申し込みを行った携帯電話機8に送信させる(ステップS124)。携帯電話機8の通信装置87が入場チケットの二次元バーコードを受信すると(ステップS103)、これをRAM83に記憶させる(ステップS104)。以上で入場チケットの販売が終了する。
【0072】
以上のようにして入場チケットを購入した者は、それがRAM83に保存された携帯電話機8を持っていくことで、イベント会場1へ入場することが可能となる。ところで、この入場チケットを用いてイベント会場1に入場するためには、これを表示装置86に表示させ、バーコードリーダ15に読み取らせる操作と、個体番号メモリ84の個体番号を赤外線送信するための操作とが不可欠となる。イベント会場1への入退場を管理するための各処理を説明する前に、これらの点について簡単に説明する。
【0073】
利用者は、ゲート2〜5をそれぞれ通過する際に、携帯電話機8の赤外線送信装置88を赤外線受信装置14に向けてキー入力装置85の特定のボタンを押圧するなどの操作を行う。この操作に応答して、携帯電話機8のCPU81は、個体番号メモリ84に格納されている個体番号を読み出し、赤外線送信装置88に渡す。赤外線送信装置88は、CPU81から渡された個体番号の情報を赤外線信号に加工し、所定の同期信号を付して赤外線受信装置14に向けて送信する。ゲート2〜5の赤外線受信装置14は、常時赤外線信号の受信を待機している状態にあり、同期信号の検出により個体番号を赤外線信号で受信する。
【0074】
また、利用者は、入場ゲート2または再入場ゲート4を通過する際に、携帯電話機8のキー入力装置85から所定の操作をすることで、入場チケットまたは再入場チケットの表示の指示をCPU81に入力させる。携帯電話機8のCPU81は、RAM83に記憶された入場チケットまたは再入場チケットを読み出し、二次元バーコードとしてRAM83内に設けられるフレームメモリに展開して、表示装置86に表示させる。利用者は、入場チケットまたは再入場チケットが表示された携帯電話機8の表示装置86を、ゲート2、4のバーコードリーダ15に押し当てる。バーコードリーダ15は、光センサなどによって表示装置86が押し当てられたことを検出すると、その表示装置86に表示されている入場チケットまたは再入場チケットの二次元バーコードを読み取る。
【0075】
次に、この実施の形態にかかる入退場管理システムにおける入退場の管理の処理、すなわち上記した(1)〜(4)の処理について、それぞれフローチャートを参照して詳しく説明する。
【0076】
図8は、イベント会場1への入場を管理するための処理を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、入場ゲート2とサーバ装置6との協働によって行われる。
【0077】
まず、携帯電話機8の利用者が上記したように赤外線送信装置88から入場ゲート2の赤外線受信装置14に向けて赤外線信号で個体番号を送信させると、赤外線受信装置14は、この赤外線送信装置88からの赤外線信号による個体番号を受信する(ステップS201)。さらに、携帯電話機8の利用者が上記したように表示装置86に二次元バーコードの入場チケットを表示させて入場ゲート2のバーコードリーダ15に押し当てると、バーコードリーダ15は、この二次元バーコードの入場チケットを読み取る(ステップS202)。
【0078】
CPU11は、赤外線受信装置14が受信した個体番号と、バーコードリーダ15が読み取った入場チケットとを、通信装置13から通信線7を介してサーバ装置6に送信させる(ステップS203)。その後、入場ゲート2は、サーバ装置6から送られてくるメッセージ(開放許可通知メッセージまたは不正入場通知メッセージ)の受信待ち状態となる。
【0079】
サーバ装置6では、ステップS203で入場ゲート2から送信されてきた個体番号と入場チケットとを第1通信装置63が受信すると(ステップS221)、CPU61は、受信した入場チケットが入場チケットデータベース65に登録されているかどうかを判定する(ステップS222)。入場チケットが登録されていた場合、CPU61は、当該入場チケットに対応する入場チケットデータベース65のレコードに含まれる退場チェックフラグがセットされているかどうかを判定する(ステップS223)。
【0080】
退場チェックフラグがセットされていなければ、CPU61は、当該入場チケットに対応する入場チケットデータベース65のレコードに、ステップS221で受信した個体番号を登録する。ここで、既に何らかの個体番号が登録されていた場合であっても、ステップS221で受信した個体番号は重ねて登録されることとなる(ステップS224)。さらに、CPU61は、開放許可通知メッセージを第1通信装置63から通信線7を介して入場ゲート2に送信させる(ステップS225)。
【0081】
開放許可通知メッセージが送信されると、CPU61は、必要な場合にはイベント会場1内において当該利用者に割り当てる座席の番号を発行する(ステップS226)。CPU61は、この発行した座席番号を入場チケットデータベース65に登録されているアドレスに従って、当該利用者の携帯電話機8に送信する(ステップS227)。これを受信した携帯電話機8の表示装置86には、イベント会場1内での座席の番号が表示されて、当該利用者は、自己に割り当てられた座席に着くことができるようになる。
【0082】
また、ステップS222で入場チケットの登録がなかった場合、またはステップS223で退場済みチェックフラグがセットされていた場合には、CPU61は、不正入場通知メッセージを第1通信装置63から通信線7を介して入場ゲート2に送信させる(ステップS228)。以上でサーバ装置6側における処理は終了となる。
【0083】
ステップS225で開放許可通知メッセージが送信された場合において、メッセージの受信待ちとなっていた入場ゲート2では、通信装置13がこの開放許可通知メッセージを受信する(ステップS204)。CPU11は、開放許可通知メッセージに応答して、開閉ゲート16にアーム16aを開放状態とさせ、個体番号及び入場チケットの入力を行った利用者を通過させる(ステップS205)。これにより、当該利用者がイベント会場1に入場できることとなる。そして、このフローチャートの処理を終了する。
【0084】
一方、ステップS228で不正入場通知メッセージが送信された場合においては、メッセージの受信待ち状態となっていた入場ゲート2では、通信装置13がこの不正入場通知メッセージを受信する(ステップS206)。CPU11は、不正入場通知メッセージの受信に応答して、アラーム装置17にアラームを発報させる(ステップS207)。そして、このフローチャートの処理を終了する。
【0085】
図9は、イベント会場1からの一時退場を管理するための処理を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、一時退場ゲート3とサーバ装置6との協働によって行われる。
【0086】
まず、赤外線受信装置14が携帯電話機8からの個体番号を受信すると(ステップS301)、一時退場ゲート3のCPU11は、これを通信装置13から通信線7を介してサーバ装置6に送信させる(ステップS302)。その後、一時退場ゲート3は、サーバ装置6から送られてくるメッセージの受信待ち状態となる。
【0087】
サーバ装置6では、ステップS302で一時退場ゲート3から送信されてきた個体番号を第1通信装置63が受信すると(ステップS321)、CPU61は、当該個体番号が入場チケットデータベース65のいずれかのレコードに登録されているかどうかを判定する(ステップS322)。当該個体番号が登録されていれば、CPU61は、さらに当該個体番号が登録されている入場チケットデータベース65のレコードに、他の個体番号が重ねて登録されているかどうかを判定する(ステップS323)。
【0088】
他の個体番号が重ねて登録されていない場合には、CPU61は、未使用の再入場チケットを発行する。CPU61は、再入場チケットデータベース66に新たなレコードを生成し、当該レコードに発行した再入場チケットと共に、受信した個体番号に対応する入場チケットのレコードに含まれるチケットID及び現在の発行日時を登録する(ステップS324)。
【0089】
CPU61は、発行した再入場チケットの二次元バーコードを、受信した個体番号に対応する入場チケットのレコードに含まれるアドレスを宛先として、第2通信装置64からネットワーク9を介して送信させる(ステップS325)。ステップS301において一時退場ゲート3に個体番号を受信させた携帯電話機8に記憶されている入場チケットが正規のものであったならば、ここで送信された再入場チケットは、当該携帯電話機8が受信するものとなる。
