【0090】
CPU61は、次に開放許可通知メッセージを第1通信装置63から通信線7を介して一時退場ゲート3に送信させる(ステップS326)。一方、ステップS322において個体番号が登録されていない場合、ステップS323において他の個体番号が重ねて登録されている場合には、CPU61は、不正入場通知メッセージを第1通信装置63から通信線7を介して一時退場ゲート3に送信させる(ステップS327)。以上でサーバ装置6側における処理は終了となる。
【0091】
その後、メッセージの受信待ちとなっていた一時退場ゲート3がサーバ装置6からの開放許可通知メッセージまたは不正入場通知メッセージに基づいて行う処理(ステップS303〜S306)は、入場ゲート2が行っていた処理(ステップS204〜S207)と同じである。もっともこの場合は、開閉ゲート16のアーム16aが開放状態となることで、利用者がイベント会場1から退場できるようになる。
【0092】
図10は、イベント会場1への再入場を管理するための処理を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、再入場ゲート4とサーバ装置6との協働によって行われる。
【0093】
まず、赤外線受信装置14が携帯電話機8からの個体番号を受信し(ステップS401)、バーコードリーダ15が携帯電話機8の表示装置86に表示された再入場チケットを読み取ると(ステップS402)、再入場ゲート4のCPU11は、個体番号及び再入場チケットを通信装置13から通信線7を介してサーバ装置6に送信させる(ステップS403)。その後、一時退場ゲート3は、サーバ装置6から送られてくるメッセージの受信待ち状態となる。
【0094】
サーバ装置6では、ステップS403で再入場ゲート4から送信された個体番号と再入場チケットとを第1通信装置63が受信すると(ステップS421)、CPU61は、受信した再入場チケットが再入場チケットデータベース66に登録されているかどうかを判定する(ステップS422)。再入場チケットが登録されていた場合、CPU61は、当該再入場チケットのチケットIDを再入場チケットデータベース66から取り出し、取り出したチケットIDに対応する入場チケットデータベース65のレコードに含まれる退場チェックフラグがセットされているかどうかを判定する(ステップS423)。
【0095】
退場チェックフラグがセットされていなければ、CPU61は、さらに再入場チケットデータベース66を参照し、当該再入場チケットの発行日時から現在までの間に一定期間を経過していないで、当該再入場チケットが有効な状態にあるかどうかを判定する(ステップS424)。当該再入場チケットが有効な状態にあれば、CPU61は、当該再入場チケットに対応する再入場チケットデータベース66のレコードに、ステップS421で受信した個体番号を登録する。ここでも、既に何らかの個体番号が登録されていれば、ステップS421で受信した個体番号は重ねて登録されることとなる(ステップS425)。
【0096】
CPU61は、また、当該再入場チケットに対応する再入場チケットデータベース66のレコードに含まれる再入場チェックフラグをセットする(ステップS426)。さらに、CPU61は、開放許可通知メッセージを第1通信装置63から通信線7を介して再入場ゲート4に送信させる(ステップS427)。
【0097】
また、ステップS422で再入場チケットの登録がなかった場合、ステップS423で退場済みフラグがセットされていた場合、またはステップS424で再入場チケットが有効な状態になかった場合には、CPU61は、不正入場通知メッセージを第1通信装置63から通信線7を介して再入場ゲート4に送信させる(ステップS428)。以上でサーバ装置6側における処理は終了となる。
【0098】
その後、メッセージの受信待ちとなっていた再入場ゲート4がサーバ装置6からの開放許可通知メッセージまたは不正入場通知メッセージに基づいて行う処理(ステップS404〜S407)は、入場ゲート2が行っていた処理(ステップS204〜S207)と同じである。
【0099】
図11は、イベント会場1からの退場を管理するための処理を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、退場ゲート5とサーバ装置6との協働によって行われる。
【0100】
まず、赤外線受信装置14が携帯電話機8からの個体番号を受信すると(ステップS501)、退場ゲート5のCPU11は、これを通信装置13から通信線7を介してサーバ装置6に送信させる(ステップS502)。その後、退場ゲート5は、サーバ装置6から送られてくるメッセージの受信待ち状態となる。
【0101】
サーバ装置6では、ステップS502で退場ゲート5から送信されてきた個体番号を第1通信装置63が受信すると(ステップS521)、CPU61は、当該個体番号が入場チケットデータベース65のいずれかのレコードに登録されているかどうかを判定する(ステップS522)。当該個体番号が登録されていれば、CPU61は、当該個体番号が登録されている入場チケットデータベース65のレコードに、他の個体番号が重ねて登録されているかどうかを判定する(ステップS523)。入場チケットデータベース65のレコードに他の個体番号が重ねて登録されていない場合には、CPU61は、さらに当該個体番号が登録されている再入場チケットデータベース66のレコードに、他の個体番号が重ねて登録されているかどうかを判定する(ステップS524)。
【0102】
再入場チケットデータベース66のレコードにも他の個体番号が重ねて登録されていない場合には、CPU61は、次に開放許可通知メッセージを第1通信装置63から通信線7を介して退場ゲート5に送信させる(ステップS525)。さらにCPU61は、当該個体番号を含む入場チケットデータベース65のレコードに含まれる退場チェックフラグをセットする(ステップS526)。一方、ステップS522またはS523において他の個体番号が重ねて登録されている場合には、CPU61は、不正入場通知メッセージを第1通信装置63から通信線7を介して退場ゲート5に送信させる(ステップS527)。以上でサーバ装置6側における処理は終了となる。
【0103】
その後、メッセージの受信待ちとなっていた退場ゲート5がサーバ装置6からの開放許可通知メッセージまたは不正入場通知メッセージに基づいて行う処理(ステップS503〜S506)は、入場ゲート2が行っていた処理(ステップS204〜S207)と同じである。もっともこの場合は、開閉ゲート16のアーム16aが開放状態となることで、利用者がイベント会場1から退場できるようになる。
【0104】
なお、入場ゲート2または再入場ゲート4のアラーム装置17がアラームを発報した場合は、不正に複製された入場チケットまたは再入場チケットが読み取られた場合か、有効に使用することができなくなった入場チケットまたは再入場チケットが読み取られた場合である。この場合には、仮にサーバ装置6もしくは入場ゲート2または再入場ゲート4における処理エラーであっても、その者は閉鎖状態のままの入場ゲート2または再入場ゲート4で足止めされてイベント会場1に入場することができない。
【0105】
イベント会場1の係員は、そのような者がいた場合に、その者の携帯電話機8に保持されている入場チケットまたは再入場チケットが正規の有効に使用可能なものであるかどうかを確認する。正規の有効に使用可能な入場チケットまたは再入場チケットを有する者であると分かれば、その者をイベント会場1に入場させるようにすることができる。正規の有効に使用可能な入場チケットまたは再入場チケットを有しないものであると分かれば、その者を取り締まることができる。
【0106】
また、一時退場ゲート3または退場ゲート5のアラーム装置17がアラームを発報した場合は、同一の入場チケットまたは再入場チケット(但し、1つを除いては不正に複製されたもの)を用いて複数の者がイベント会場1に入場した場合である。この場合には、正規の入場チケットを有する者であるかどうかに関わらず、閉鎖状態のままの一時退場ゲート3または退場ゲート5で足止めされてイベント会場1の外に出ることができない。
【0107】
イベント会場1の係員は、そのような者がいた場合に身分証明書の提示などを求めて、正規に入場チケットを購入した者であるかどうかを確認する。正規に入場チケットを購入した者であると分かれば、その者をイベント会場1から退場させるようにすることができる。入場チケットを不正に複製した者であると分かれば、その者を取り締まることができる。
【0108】
以下、この実施の形態にかかる入退場管理システムを適用してイベント会場1への入退場を管理した場合の具体的な流れを説明する。第一に、入場ゲート2から同じ入場チケットで複数の者がイベント会場1に入場した場合を例として、第二に、入場ゲート2から正規に入場していない者が再入場ゲート4からイベント会場1に入場した場合を例として、それぞれ説明する。
【0109】
図12は、入退場管理の第一の例を説明する図である。最初に、Aが購入したのと同じ入場チケットを不正に複製したBが入場ゲート2を通過しようとしたとする。この時点では、同一の入場チケットで1人しか入場ゲート2を通過しようとしていないので、不正な複製が行われていることが分からず、Bは入場ゲート2を通ってイベント会場1に入場できる(▲1▼)。
【0110】
次に、正規に入場チケットを購入したAが入場ゲート2を通過しようとしたとする。この時点で、当該入場チケットが不正に複製されていることが分かるが、入場チケットを不正に複製したのは、ここで入場しようとしているAか既に入場してしまったBであるかは分からない。そこで、Aも入場ゲート2を通ってイベント会場1に入場できることとなる(▲2▼)。ここで、入場チケットデータベース65には、同じ入場チケットのレコードにAの携帯電話機8の個体番号とBの携帯電話機8の個体番号とが重ねて登録されている状態となる。
【0111】
次に、Aが退場ゲート5を通ってイベント会場1から退場しようとしたとする。このとき、Aの個体番号が登録されている入場チケットデータベース65のレコードにはBの個体番号も登録されているため、退場ゲート5の開閉ゲート16が開放状態とならず、Aは退場ゲート5を通ってイベント会場1から退場することができない(▲3▼)。Bが退場ゲート5を通って退場しようとしたときも同様である(▲4▼)。退場ゲートにおいて足止めされたA及びBは、アラームの発報により係員の人的なチェックを受けることとなる。この人的チェックによって、正規に入場チケットを購入したことが分かるAは、イベント会場1から退場できるが、Bは、入場チケットを不正に複製した者として捕捉されてしまう。なお、Bが一時退場ゲート3を通って退場しようとしたときも、同様にして捕捉される。
【0112】
図13は、入退場管理の第二の例を説明する図である。正規に入場チケットを購入したC及びDがイベント会場1内に入場している。ここで、Dが自己の携帯電話機8とCの携帯電話機8とを持って一時退場ゲート4を通ってイベント会場1の外に退場したとする(▲1▼)。この後、Cの携帯電話機8とDの携帯電話機8とに、再入場チケットが送信される。ここで、Dは、再入場チケットを受信したDの携帯電話機8を、正規に入場チケットを購入していないEに渡したとする。
【0113】
次に、Dは、自己の携帯電話機8に表示された再入場チケットを使って、再入場ゲート4を通ってイベント会場1に再入場する(▲2▼)。また、Eも、Cの携帯電話機8に表示された再入場チケットを使って、再入場ゲート4を通ってイベント会場に入場しようとしたとする。しかし、この時点では、Cの再入場チケットを使用しているEは、入場チケットの正規の購入者でないことが分からない。そこで、Eも再入場ゲート4を通ってイベント会場1に入場できることとなる(▲3▼)。イベント会場1において、Eが本来の所有者であるCに携帯電話機8を返すと、Eは、自己の携帯電話機8しか持っていないこととなる。
【0114】
次に、Cが退場ゲート5を通ってイベント会場1から退場しようとしたとする。このとき、Cの携帯電話機8の個体番号は入場チケットデータベース65に登録されているので、退場ゲート5を通ってイベント会場1から退場することができる(▲4▼)。Dも同様にして、退場ゲート5を通ってイベント会場1から退場することができる(▲5▼)。
【0115】
次に、Eが退場ゲート5を通ってイベント会場1から退場しようとしたとする。Eは、自己の携帯電話機8しか持っていないので、この個体番号を携帯電話機8から退場ゲート5に送信させる。サーバ装置6では、退場ゲート5から送られてきたEの携帯電話機8の個体番号が、入場チケットデータベース65に登録されていないことが分かる。このため、Eは、開閉ゲート16が閉鎖状態のままで退場ゲート5を通って退場することができない(▲6▼)。こうしてEは、イベント会場1に不正に入場した者であると捕捉されてしまう。なお、Eが一時退場ゲート3を通って退場しようとしたときも、同様にして捕捉される。
【0116】
以上説明したように、この実施の形態にかかる入退場管理システムでは、入場ゲート2または再入場ゲート4からイベント会場1に入場する際に、携帯電話機8の表示装置86に表示された入場チケットまたは再入場チケットが登録されているかどうかをチェックしているが、このときに携帯電話機8の個体番号を併せて入力させ、入場チケットまたは再入場チケットに対応付けて登録している。
【0117】
一時退場ゲート3または退場ゲート5において携帯電話機8の個体番号を入力させ、同じ入場チケットまたは再入場チケットを用いて入場した他の個体番号が登録されているかどうかをチェックしている。同じ入場チケットまたは再入場チケットについて複数の個体番号の登録があった場合、そのうちの1つを除いては不正に複製された入場チケットまたは再入場チケットということとなるので、開閉ゲート16のアーム16aを閉鎖状態として、そのような者がイベント会場1の外に退場されてしまうのを防いでいる。
【0118】
これにより、不正に複製した入場チケットまたは再入場チケットを用いてイベント会場1に入場できた者がいても、そのような者は、一時退場ゲート3または退場ゲート5において全て捕捉されてしまう。このように不正にイベント会場1に入場した者に対しては、全て捕捉が可能であるという心理的な圧力を与えることができるので、結果として入場チケットまたは再入場チケットの不正な複製によってイベント会場1に不正に入場されるということを防ぐことができる。
【0119】
また、入場ゲート2及び再入場ゲート4においては、携帯電話機8の個体番号と入場チケットまたは再入場チケットの入力が必要となるが、一時退場ゲート3及び退場ゲート5においては、携帯電話機8の個体番号の入力だけでよい。入場チケットまたは再入場チケットは、利用者が確認できるようにするため可視化することが好ましく、表示装置86に表示させてバーコードリーダ15に読み取らせる必要があるので、その入力に比較的手間がかかる。一方、携帯電話機8の個体番号は、赤外線通信可能で、その際のキー入力装置85の操作も単純なので、比較的簡易に行える。このため、携帯電話機8の個体番号の送信だけでよいイベント会場1からの退場に関しては、人の流れが一時退場ゲート3または退場ゲート5で詰まることはなく、円滑に行うことができる。
【0120】
さらに、この実施の形態にかかる入退場管理システムは、イベント会場1への一時退場や再入場のために専用で用いられる一時退場ゲート3及び再入場ゲート4を、入場ゲート2及び退場ゲート5とは別途設けている。イベント会場1に再入場するためには、入場チケットとは別の再入場チケットが必要となり、また、イベント会場1への再入場は、再入場チケットが発行されたとき(実質的にイベント会場1から一時退場したとき)から所定時間以内に行わなければならないようにしている。また、再入場チケットを発行するのは、イベント会場1から一時退場があったときであるため、再入場チケットが利用者の側で長期間管理されることがない。このため、再入場チケットを不正に複製するのは非常に困難であり、再入場を利用して不正にイベント会場1に入場されることを防止できる。
【0121】
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
【0122】
上記の実施の形態では、再入場ゲート4のバーコードリーダ15に読み取らせる二次元バーコードは、一時退場ゲート3を通って退場することで発行される再入場チケットだけであった。これに対して、入場チケットと再入場チケットの両方を再入場ゲート4のバーコードリーダ15に読み取らせて、再入場ゲート4からサーバ装置6に送信するものとしてもよい。サーバ装置6は、受信した入場チケット及び再入場チケットが、入場チケットデータベース65及び再入場チケットデータベース66における登録で対応付けられている場合にのみ、再入場ゲート4に開放許可通知メッセージを送信するものとしてもよい。これにより、再入場ゲート4を通ってイベント会場1に不正に入場されることを、より強固に防ぐことができる。
【0123】
上記の実施の形態では、入場ゲート2のバーコードリーダ15に読み取らせる入場チケットの二次元バーコードは、図7のフローチャートに示した処理でオンライン販売され、携帯電話機8に送信されたものであった。この場合、入場チケットの二次元バーコードが長時間、携帯電話機8の利用者において管理されることとなるため、不正な複製がなされる可能性が非常に大きくなる。そこで、上記の実施の形態に次のような変形を加えることで、イベント会場1への入場の直前に、入場ゲート2の通過の際に必要となる入場チケットが購入者に送られるようにすることができる。
【0124】
図14は、この変形例の入退場管理システムの構成を模式的に示す図である。図14では、変形例に関わらない部分の記載を省略しており、システムとしては、図1に示した一時退場ゲート3、再入場ゲート4及び退場ゲート5も含んでいる。この変形例のシステムは、イベント会場1の入場口までの入場経路100に設置され、通信線7を介してサーバ装置6と接続された入場前ゲート101をさらに備えている。入場前ゲート101の構成は、他のゲート2〜5の構成(図3)と同じである(但し、赤外線受信装置14及びアラーム装置17を備えていなくてもよい)。入場チケットの販売時の処理(図7)において、サーバ装置6のCPU61は、本来の入場チケットに代えて仮入場チケットを発行し、携帯電話機8に送信する。
【0125】
この変形例のシステムでは、イベント会場1に入場しようとする者は、入場ゲート2よりも先に入場前ゲート101を通過して、本来の入場チケットの発行を受ける必要がある。仮入場チケットも、本来の入場チケットと同様にチケットIDと対応付けられてデータベースに記録されるが、仮入場チケットは、他人に譲渡することができ、その譲渡の履歴が記録される。
【0126】
図15は、この変形例のシステムにおいてサーバ装置6がさらに有する仮入場チケットデータベース67の構成を示す図である。仮入場チケットデータベース67の各レコードは、図15に示すように、イベントのチケット毎に固有のチケットIDと、二次元バーコードで構成される仮入場チケットの画像データと、1つ以上のアドレスを含んでいる。仮入場チケットが譲渡されていなければ、アドレスとして1つだけ登録されるが、後述するように仮入場チケットが譲渡されるたびに、登録されるアドレスが追加される。
【0127】
仮入場チケットは、携帯電話機8から購入の申し込みがある度に新たなものが発行されて、当該購入申し込みを行った携帯電話機8に送信される。このとき、仮入場チケットデータベース67に新しいレコードが作成される。また、携帯電話機8における仮入場チケット(二次元バーコードの画像データ)の記憶領域は、RAM83に設けられるものとなる。
【0128】
図16は、利用者が購入した仮入場チケットを他の者に譲渡するための処理を示すフローチャートである。まず、携帯電話機8の利用者がキー入力装置85から所定の指示入力をすることで、通信装置87から携帯電話網を含むネットワーク9を介してサーバ装置6に、仮入場チケットの移転の申し込み要求を送信させる(ステップS601)。サーバ装置6の第2通信装置64が携帯電話機8からの移転申し込み要求を受信すると(ステップS621)、CPU61は、予め用意された所定の移転申し込みフォームを、第2通信装置64から要求元の携帯電話機8に返送させる(ステップS622)。
【0129】
携帯電話機8の通信装置87がサーバ装置6から送られた移転申し込みフォームを受信すると(ステップS602)、これを表示装置86に表示させる(ステップS603)。そして、携帯電話機8の利用者は、表示された移転申し込みフォームに従ってキー入力装置85を操作することによって、仮入場チケットを譲り受ける者のアドレスを入力する(ステップS604)。CPU81は、チケットIDまたは仮入場チケットを特定可能な情報と対応付けて、この移転先となるアドレスを通信装置87からネットワーク9を介してサーバ装置6に送信させる(ステップS605)。
【0130】
サーバ装置6の第2通信装置64が移転先となるアドレスを受信すると(ステップS623)、CPU61は、アドレスと共に受信したチケットIDまたは仮入場チケットを特定可能な情報に従って、受信したアドレスを仮入場チケットデータベース67に登録する(ステップS624)。例えば、受信したアドレスを登録するレコードにアドレス1だけが登録されていた場合は、受信したアドレスがアドレス2となり、アドレス3まで登録されていた場合は、受信したアドレスがアドレス4となる。
【0131】
アドレスの登録が終了すると、CPU61は、新たなアドレスの登録をしたレコードに含まれる仮入場チケット(二次元バーコードの画像データ)を、当該登録したアドレスを送り先として第2通信装置64からネットワーク9を介して送信させる(ステップS625)。こうして送信された仮入場チケットを他の携帯電話機8の通信装置87が受信し(ステップS641)、これをRAM83に記憶させる(ステップS642)。以上で仮入場チケットの譲渡が終了する。なお、こうしてRAM83に記憶された仮入場チケットの二次元バーコードも、利用者がキー入力装置85から所定の指示入力をすることで、表示装置86に表示させることができる。
【0132】
なお、上記の実施の形態のように仮入場チケットを発行することなく、最初から入場チケットを発行する場合において、入場チケットデータベース65に譲渡の履歴を記録できるようにして、図16と同様の処理を行うことで、入場チケットを譲渡することも可能となる。
【0133】
図17は、仮入場チケットから本来の入場チケットを発行させるための処理を示すフローチャートであり、この処理は、入場前ゲート101とサーバ装置6と携帯電話機8との協働によって行われる。
【0134】
まず、携帯電話機8の利用者の操作によって携帯電話機8の表示装置86に表示された仮入場チケットの二次元バーコードを、入場前ゲート101のバーコードリーダ15が読み取る(ステップS701)。入場前ゲート101のCPU11は、これを通信装置13から通信線7を介してサーバ装置6に送信させる(ステップS702)。次に、CPU11は、開閉ゲート16にアーム16aを開放状態とさせ、仮入場チケットの入力を行った利用者を通過させる(ステップS703)。これにより、当該利用者が入場経路100を通って入場ゲート2まで進めるようになる。これで、入場前ゲート101における処理は終了する。
【0135】
サーバ装置6では、ステップS203で入場ゲート2から送信されてきた仮入場チケットを第1通信装置63が受信すると(ステップS721)、CPU61は、受信した仮入場チケットが入場チケットデータベース65に登録されているかどうかを判定する(ステップS722)。受信した仮入場チケットが登録されていなければ、そのままサーバ装置6における処理を終了する。
【0136】
受信した仮入場チケットが登録されていた場合は、CPU61は、未使用の二次元バーコードからなる本来の入場チケットを発行する(ステップS723)。ここで発行される本来の入場チケットは、その形態の上で仮入場チケットとは何らの規則性もない。次に、CPU61は、発行した本来の入場チケットを、仮入場チケットと書き換えて、或いは仮入場チケットと対応付けて、入場チケットデータベース65に登録する(ステップS724)。
【0137】
CPU61は、本来の入場チケットの二次元バーコードを、それに対応付けられて入場チケットデータベース65に登録されているアドレスを宛先として、第2通信装置64からネットワーク9を介して送信させる(ステップS725)。その送信タイミングは、利用者が入場前ゲート101を通過した後、入場ゲート2に達していないと考えられるタイミングが好ましい。携帯電話機8の通信装置87が入場チケットの二次元バーコードを受信すると(ステップS741)、これをRAM83に記憶させる(ステップS742)。以上で本来の入場チケットの発行が終了し、以後は本来の入場チケットを用いて上記の実施の形態と同じ処理を行えばよい。
【0138】
この変形例にかかる入退場管理システムでは、入場ゲート2を通過してイベント会場1に入場するために必要となる入場チケットは、仮入場チケットに基づいて直前に発行されるので、長期間利用者の側で管理されることがない。また、仮入場チケットに基づいて発行される入場チケットは、入場チケットデータベース65に登録されたアドレスを宛先として送信されるため、不正に複製した仮入場チケットを入場前ゲート101に読み取らせても、その者の携帯電話機8に本来の入場チケットが届くことがない。このため、入場チケットが不正に複製されることがなくなり、イベント会場1への不正な入場を防ぐことができる。
【0139】
なお、仮入場チケットと入場チケットとを対応付けて入場チケットデータベース65に登録するものとした場合には、入場ゲート2において、仮入場チケットと入場チケットの両方を読み取らせ、サーバ装置6に送信するものとすることができる。これらを受信したサーバ装置6のCPU61は、受信した仮入場チケットと入場チケットとが、正しい対応付けで入場チケットデータベース65に登録されている場合であって、かつ退場チェックフラグがセットされていない場合にのみ、開放許可通知メッセージを入場ゲート2に送信するものとすることができる。仮入場チケットと入場チケットの両方を正しく複製することはほとんど不可能であり、イベント会場1への不正な入場をより強固に防ぐことができる。
【0140】
また、仮入場チケットに基づいて本来の入場チケットが発行される場合には、入場チケットについても、再入場チケットと同じように発行からの有効期限を設けることとしてもよい。つまり、入場チケットの発行日時を入場チケットデータベース65に登録しておき、サーバ装置6のCPU61は、入場ゲート2から入場チケットが送られてきたときに、その入場チケットの発行日時から所定時間以上経過していないかを調べる。入場チケットの発行日時から所定時間以上経過していれば、不正入場通知メッセージを入場ゲート2に送信するものとすればよい。これにより、入場チケットが利用者の側で管理される期間を極短時間に限ることができ、入場チケットが不正に複製されることを防ぐことができる。
【0141】
上記の実施の形態では、入場チケットまたは再入場チケット毎にイベント会場1に入場した者が有する携帯電話機8の個体番号を、サーバ装置6内の入場チケットデータベース65または再入場チケットデータベース66に登録しておくものとしていた。そして、サーバ装置6のCPU61は、一時退場ゲート3または退場ゲート5から受信した個体番号を入場チケットデータベース65または再入場チケットデータベース66に登録された個体番号と比較して、個体番号の重複登録がなければ開放許可通知メッセージを、重複登録があれば不正入場通知メッセージを、第1通信装置63から一時退場ゲート3または退場ゲート5に送信させるものとしていた。
【0142】
これに対して、同じ入場チケットまたは再入場チケットで複数の個体番号によるイベント会場1への入場または再入場があった場合、このような個体番号を、サーバ装置6から一時退場ゲート3及び退場ゲート5に予め送っておくものとしてもよい。一時退場ゲート3及び退場ゲート5では、サーバ装置6から送られてきた個体番号を記憶装置12に記憶しておく。CPU11は、赤外線受信装置14が赤外線信号で個体番号を受信したとき、当該受信した個体番号が記憶装置12に記憶されているかどうかをチェックする。
【0143】
そして、CPU11は、個体番号が記憶されていなければ、開閉ゲート16のアーム16aを開放状態として、その者が一時退場ゲート3または退場ゲート5を通過できるようにし、個体番号が記憶されていれば、アラーム装置17にアラームを発報させることができる。この場合、イベント会場1からの退場に関わる処理を一時退場ゲート3または退場ゲート5内のみでより迅速に行うことができるので、イベント会場1から人をより円滑に退場させることが可能となる。
【0144】
上記の実施の形態では、サーバ装置6のCPU61は、再入場ゲート4から携帯電話機8の個体番号及び再入場チケットを受信したときに、当該再入場チケットが再入場チケットデータベース66に登録されているかどうか、当該再入場チケットの退場チェックフラグがセットされていないかどうか、当該再入場チケットの発行から所定時間が経過していないかを判定していた。そして、この判定結果に基づいて、不正入場通知メッセージを再入場ゲート4に送信して、イベント会場1への入場ができなくなるものとしていた。また、このときに、再入場チケットデータベース66の再入場チケットのレコードに、受信した個体番号を登録していた。
【0145】
ところで、イベント会場1から一時退場するときにおける再入場チケットの発行は、携帯電話機8の個体番号に基づいて行っている。そこで、再入場チケットの発行時において、それに対応付けて携帯電話機8の個体番号も再入場チケットデータベース66に登録しておくものとし、サーバ装置6のCPU61は、再入場ゲート4から個体番号と再入場チケットとを受信したときに、再入場チケットデータベース66を参照して、その対応付けの正しさをチェックするものとしてもよい。
【0146】
上記の実施の形態では、サーバ装置6が発行した入場チケットまたは再入場チケットの二次元バーコードは、そのまま携帯電話機8に送られるものとしていた。これに対して、入場チケットまたは再入場チケットが不正に複製されるのを防ぐため、二次元バーコードを暗号化したり、二次元バーコードに電子透かしを埋め込んだりしてもよい。再入場チケットの二次元バーコードの暗号化/復号化には、携帯電話機8の個体番号を暗号鍵/復号鍵として用いることもできる。
【0147】
また、電子透かしとしては、誤り訂正が可能な範囲で意図的に入場チケットまたは再入場チケットの二次元バーコードを本来の二次元バーコードの内容とは変えたものとすることができる。このような電子透かしとして、二次元バーコードコード上に、二次元のコードで誤り補正が可能な幾何学的な模様を意図的に付け加えたものを適用することができる。ここで、幾何学的な模様として会社のロゴやサービスの名称等を用いることもできる。これにより、入場チケットまたは再入場チケットとしての二次元バーコードがどこから発行されたかを視覚的に判別することができる。
【0148】
上記の実施の形態では、再入場チケットの不正な複製によってイベント会場1に入場されることを防ぐため、再入場チケットの発行日時を再入場チケットデータベース66に登録しておき、ここから一定期間が経過すると、再入場ゲート4を通過してイベント会場1に再入場できないものとしていた。これに対して、二次元バーコードにJava(商標)言語などで記述されたプログラムを埋め込んでおき、このプログラムの作用により携帯電話機8に受信されてから所定時間経過することで二次元バーコードが自壊するようなものとしてもよい。このプログラムは、定期的にサーバ装置6に時間を確認する機能を有するものとすることができる。このプログラムは、また、二次元バーコードの利用期限が近くなると、警告音を鳴らしたり、バーコードの色を変えたりすることによってユーザに通知する機能や、二次元バーコードの利用期限が過ぎると、自動的に画像を差し替えたり、文字情報を表示して二次元バーコードを消滅させる機能を有するものとすることができる。
【0149】
再入場チケットの発行から一定時間を経過することによってイベント会場1に再入場できなくする手法も上記のものに限られず、携帯電話機8に配信する二次元バーコードに期限情報を含ませてもよい。バーコードリーダ15は、再入場チケットの二次バーコードの読み取り時にこの期限情報も併せて読み取り、サーバ装置6に期限情報を送信するものとすることができる。サーバ装置6のCPU61は、再入場ゲート4から送られてきた期限情報に基づいて、二次元バーコードによる再入場チケットの有効性を判断するものとすることができる。
【0150】
上記の実施の形態では、入場チケット及び再入場チケットは、二階調の二次元マトリクスパターンを有する二次元バーコードによって構成されるものであったが、多階調のパターンを有するバーコードや、三次元のパターンを有するバーコードで構成されるものであってもよい。この三次元バーコードは、例えばポリゴンで形成された立方体の各面に二次元のバーコードを表示させたものであり、Java等のアプリケーションによってポリゴンが回転される。サーバ装置6のCPU61は、ポリゴンの回転によって立方体の各面に表示されたコードを全て認識することができる。三次元バーコードは、面数の増加によってより大きな情報量を含むことができる。また、例えばブルートゥース技術などの適用により、視認不可能な情報であっても、上記した入場チケットまたは再入場チケットとして適用することができる。
【0151】
また、入場チケットまたは再入場チケットの二次元バーコードの他に、各ゲート2〜5に携帯電話機8から入力される情報は、個体番号メモリ84に格納された携帯電話機8の個体番号であった。携帯電話機8またはその利用者毎に固有の情報であれば、個体番号に代えて適用することができる。個体番号またはこれに変わる情報を視認可能な情報として、バーコードリーダ15に読み取らせることもできる。
【0152】
上記の実施の形態では、入場チケットまたは再入場チケットの二次元バーコードは、携帯電話機8のRAM83に記憶され、表示装置86に表示されるものとしていたが、サーバ装置6との通信機能を備えた他の通信端末を携帯電話機8の代わりに適用することもできる。ブルートゥース技術などの適用により視認不可能な情報が二次元バーコードの代わりに用いられる場合には、表示装置を有しない無線通信端末を適用することができる。もっとも、無線通信端末として普及率の高い携帯電話機を適用することで、本発明のシステムを多くの者が利用できるようになる。
【0153】
また、個体番号のような固有の情報と、入場チケットまたは再入場チケットとして適用される情報とを記憶可能であれば、情報処理機能を有しない記録媒体(ICカードなど)を携帯電話機8の代わりに適用することもできる。このような記録媒体を携帯電話機8の代わりに適用する場合は、サーバ装置6が発行した入場チケットまたは再入場チケットとして適用される情報を、専用の書き込み装置を介して書き込むものとすればよい。
【0154】
さらに、携帯電話機8(またはこれに代わって適用される通信端末または記録媒体)が各ゲート2〜5において発信される所定の電波に自動的に応答して、個体番号などの固有の情報を送信するものとすることができる。この場合、一時退場ゲート3または退場ゲート5を通過してイベント会場1から退場しようとする者が特別な操作を行う必要がなくなり、イベント会場1から人をさらに円滑に退場させることができる。また、入場ゲート2または再入場ゲート4を通過してイベント会場1に入場しようとする場合にも、その者が行わなければならない操作が簡略化される。
【0155】
上記の実施の形態では、サーバ装置6のCPU61は、どの利用者の携帯電話機8に送る場合でも二次元バーコード(入場チケット、再入場チケット、または仮入場チケット)を同じように生成していた。しかしながら、携帯電話機8の表示装置86は、機種によって大きさもドット数もまちまちである。
【0156】
携帯電話機8の機種に応じて最も効果的な二次元バーコード(入場チケット、再入場チケットまたは仮入場チケット)を生成するために、サーバ装置6は、図18に示す機種データベース68をさらに備えることができる。機種データベース68は、利用者IDと携帯電話機8の機種に関する情報(少なくとも表示装置86の大きさ及びドット数を含む)を対応付けて記憶している。サーバ装置6のCPU61は、二次元バーコード(入場チケット、再入場チケット、または仮入場チケット)を発行する際に、機種データベース68を参照して、送付先となる携帯電話機8の機種に応じたバーコードを発行することができる。
【0157】
サーバ装置6から携帯電話機8に送信される二次元バーコード(入場チケット、再入場チケットまたは仮入場チケット)は、圧縮されたものであってもよい。サーバ装置6のCPU61は、機種に関係なくバーコード(入場チケット、再入場チケットまたは仮入場チケット)を生成してから、送付先となる携帯電話機8の機種に応じてバーコードを圧縮することができる。携帯電話機8の表示装置86には、圧縮されたバーコードが表示されて、バーコードリーダ15によって読み取られる。
【0158】
以上のようにすることで、サーバ装置6は、携帯電話機8が新型のもので表示装置86の表示ドット数が多ければ細かなパターンのバーコードを、携帯電話機8が旧型のもので表示ドット数が少なくても表示装置86に表示可能なバーコードを生成することができる。これにより、表示装置86の機能を最大限に生かして二次元バーコード(入場チケット、再入場チケットまたは仮入場チケット)を表示させることができる。利用者が携帯電話機8の機種を頻繁に変えても、新しい機種に適合した二次元バーコードを生成することができるので、技術的進歩が早い携帯電話機8への適用には特に有効である。
【0159】
上記の実施の形態では、イベント会場1への不正な入場を防ぐため、あるいは不正な入場をした者を捕捉するため、図1に示す構成の入退場管理システムを構成していた。このシステム構成を適用して、イベント会場1内にいる者の人数をカウントすることができる。すなわち、サーバ装置6は、入場ゲート2または再入場ゲート4から人がイベント会場1に入場した旨の情報を受信することでカウントアップし、一時退場ゲート3または退場ゲート5から人がイベント会場1から退場した旨の情報を受信することでカウントダウンすることができる。
【0160】
サーバ装置6は、カウントしたイベント会場1内にいる者の人数が所定数以上になった場合は、正規の入場チケットが読み取られたかどうかに関わらず、入場ゲート2に開放許可通知メッセージを送信しないで、人を新たにイベント会場1に入場させないようにすることができる。このようにイベント会場1への入場を自動で規制することが可能になり、この入場の自動規制は、例えば展示会や博覧会などのイベント会場において特に有効となる。
【0161】
また、各ゲート2〜5において、赤外線受信装置14が携帯電話機8の個体番号を受信し、サーバ装置6に送信するものとしているが、サーバ装置6では、個体番号毎に各ゲート2〜5の通過時間をデータベースに蓄積していくようにしてもよい。データベースに蓄積された個体番号毎のゲート2〜5の通過時間を分析することで、例えば、1人の者がイベント会場1内に滞在する時間の傾向などを知ることができるようになる。
【0162】
上記の実施の形態では、イベント会場1には、入場口、一時退場口、再入場口及び退場口が設けられており、それぞれに入場ゲート2、一時退場ゲート3、再入場ゲート4及び退場ゲート5が設置されていた。そして、入退場管理システムによって入退場の管理と一時退場−再入場の管理との両方を行うものとしていた。これに対して、入場口及び退場口だけが設けられたイベント会場において、入退場の管理のみを行うものとしてもよい。
【0163】
また、入場口及び退場口だけが設けられたイベント会場では、入場口に設けられたゲートが上記した入場ゲート2及び再入場ゲート4を兼ねるものとし、退場口に設けられたゲートが上記した一時退場ゲート3及び退場ゲート5を兼ねるものとしてもよい。この場合において、入場口側のゲートは、利用者が最初の入場か再入場かを指定するものとし、退場口側のゲートでは、一時退場か退場かを指定するものとすることができる。あるいは、上記の入退場管理システムにおける一時退場−再入場の管理だけを行うシステムを構築することも可能である。
【0164】
上記の実施の形態では、サーバ装置6が発行した二次元バーコード(入場チケット、再入場チケットまたは仮入場チケット)は、携帯電話機8に送信すると共に、データベース65〜67に保存していたしていた。そして、携帯電話機8の表示装置86に表示された二次元バーコードが入場ゲート2、再入場ゲート4または入場前ゲート101のバーコードリーダ15で読み取られると、これをデータベース65〜67に保存していた二次元バーコードと照合し、同じものがあったときに、開放許可通知メッセージに従って、入場ゲート2、再入場ゲート4または入場前ゲート101の開閉ゲート16を開放状態とさせるものとしていた。
【0165】
しかしながら、特に入場ゲート2においては、イベント会場1に入場しようとする者が短時間に多数集中する場合がある。このため、二次元バーコードのような画像パターンを1つ1つ照合しているとサーバ装置6に一時期に過大な負荷がかかって、サーバ装置6がダウンしてしまうことも考えられる。また、サーバ装置6の中に二次元バーコード(入場チケット、再入場チケットまたは仮入場チケット)を残しておくと、ハッキングによりサーバ装置6から二次元バーコードが不正に盗まれ、不正に盗まれたバーコードを使ってイベント会場1に不正に入場されてしまうことも発生しうる。
【0166】
そこで、二次元バーコード(入場チケット、再入場チケットまたは仮入場チケット)の発行及び認証のために、次のような技術を適用することもできる。図19は、二次元バーコードで構成される入場チケットの発行及び認証のために適用可能な変形例を説明する図である。図19では、入場チケットの二次元バーコードを例として説明するが、再入場チケット及び仮入場チケットの二次元バーコードに対しても、全く同じ方法を適用することができる(但し、互いに別々に用意する必要がある)。
【0167】
サーバ装置6の記憶装置62には、図19に示す第1テーブル111及び第2テーブル112とが設けられる。入場チケットデータベース65には、上記の実施の形態のものと異なり、入場チケットの二次元バーコードが保存されない(携帯電話機8に送信した後は、サーバ装置6及び他のいずれの装置にも保存されない)。入場チケットデータベース65に他に保存されている情報は、上記の場合と同じである。また、サーバ装置6においては、CPU61は、所定の方法で、入場チケットの二次元バーコードとしての画像パターンを、そのパターンが異なれば互いに数値の重複が生じないように数値化する機能を有している。
【0168】
第1テーブル111は、入場チケットに対応した固有の数値を除数Aで除算した剰余aに対応したテーブル内の位置に、当該入場チケットのチケットIDを格納している。第2テーブル112は、入場チケットに対応した固有の数値を除数Bで除算した剰余bに対応したテーブル内の位置に、当該入場チケットのチケットIDを格納している。第1テーブル111及び第2テーブル112の各記憶位置には、2つ以上のチケットIDを格納することが可能である。
【0169】
ここで、除数Aと除数Bの最小公倍数は、入場チケットに対応した固有の数値が採りうる最大値と最小値との差よりも大きいという関係がある。この関係を満たす場合、互いに異なる2つの入場チケットに対応した数値をそれぞれ除数Aで除算した剰余aが一致する場合には、当該2つの入場チケットに対応した数値をそれぞれ除数Bで除算した剰余bが一致することはあり得なくなる。すなわち、剰余aと剰余bとの組み合わせは、個別の入場チケットに1対1で対応付けられる。なお、除数Aと除数Bとは、互いに素であることが好ましい。
【0170】
次に、図19を参照して、入場チケットを新たに発行する場合と、発行されて携帯電話機8に送信された入場チケットの二次元バーコードに基づいて、入場チケットの認証を行う方法について説明する。
【0171】
CPU61は、携帯電話機8の利用者からの要求に基づいて入場チケットを新たに発行しようとする場合、まず、入場チケットの二次元バーコードの画像パターンをランダムに生成する。これを入場チケット(1)とする。次に、入場チケト(1)の二次元バーコードの画像パターンを所定の方法で数値化した値X1を求める。CPU61は、この数値Xを除数Aで除算した剰余a1と、除数Bで除算した剰余b1とを求める。
【0172】
CPU61は、第1テーブル111の剰余a1に対応した記憶位置と、第2テーブル112の剰余b1に対応した記憶位置とから、それぞれに登録されているチケットIDを取り出す。そして、第1テーブル111から取り出したチケットIDと第2テーブル112から取り出したチケットIDとに一致するものがあるかどうかを判定する。ここでチケットIDが一致していた場合には、入場チケット(1)の二次元バーコードの画像パターンは、既に発行されて他の携帯電話機8に送信されている入場チケットの二次元バーコードの画像パターンと同じということになる。従って、これを新たに発行して要求元の携帯電話機8に送信することはできない。
【0173】
そこで、CPU61は、入場チケットの二次元バーコードの画像パターンを再びランダムに生成する。これを入場チケット(2)とする。次に、入場チケット(1)の二次元バーコードの画像パターンを所定の方法で数値化した値X2を求める。CPU61は、この数値Xを除数Aで除算した剰余a2と、除数Bで除算した剰余b2とを求める。
【0174】
CPU61は、第1テーブル111の剰余a2に対応した記憶位置と、第2テーブル112の剰余b2に対応した記憶位置とから、それぞれに登録されているチケットIDを取り出す。そして、第1テーブル111から取り出したチケットIDと第2テーブル112から取り出したチケットIDとに一致するものがあるかどうかを判定する。一致するものがあれば、さらに別の二次元バーコードの画像パターンを生成する。一方、一致するチケットIDが取り出されなければ、入場チケット(2)の二次元バーコードの画像パターンは、未だ発行されていないものということになる。
【0175】
そこで、CPU61は、第1テーブル111の剰余a2に対応した記憶位置と、第2テーブル112の剰余b2に対応した記憶位置とに、ここで新たに発行する入場チケットのチケットIDを登録する。また、入場チケットデータベース65にも、登録したチケットIDのレコードを生成し、要求元の携帯電話機8のアドレスを登録する。
【0176】
こうして第1テーブル111及び第2テーブル112へのチケットIDの登録、並びに入場チケットデータベース65への新たなレコードの生成が終了すると、先ほどランダムに生成した入場チケット(2)の二次元バーコードの画像パターンを、要求元の携帯電話機8に送信する。入場チケット(2)の二次元バーコードの画像パターンは、携帯電話機8への送信が終了すると破棄する。以上で入場チケットの発行のための処理が終了する。
【0177】
次に、入場チケットの認証について説明する。携帯電話機8の表示装置86に表示され、入場ゲート2のバーコードリーダ15で読み取られた入場チケット(前述の入場チケット(1)とする)の二次元バーコードの画像パターンは、通信線7を介してサーバ装置6に送られる。CPU61は、受信した入場チケット(1)の二次元バーコードの画像パターンを所定の方法で数値化した値X1を求める。さらにCPU61は、この数値Xを除数Aで除算した剰余a1と、除数Bで除算した剰余b1とを求める。
【0178】
CPU61は、第1テーブル111の剰余a1に対応した記憶位置と、第2テーブル112の剰余b1に対応した記憶位置とから、それぞれに登録されているチケットIDを取り出す。そして、第1テーブル111から取り出したチケットIDと第2テーブル112から取り出したチケットIDとに一致するものがあるかどうかを判定する。ここでは一致するものがあるので、入場ゲート2から二次元バーコードの画像パターンが送られてきた入場チケット(1)は、正規に発行されたものとして認証し、開放許可通知を入場ゲート6に送る。ここでは、もちろん携帯電話機8の個体番号の入場チケットデータベース65への登録も行われる。また、上記した入場チケット(2)についても、同様に正規に発行されたものとして認証される。
【0179】
次に、携帯電話機8の表示装置86に表示され、入場ゲート2のバーコードリーダ15で読み取られた入場チケット(正規に発行された二次元バーコードとしての画像パターンを有しない入場チケット(3)とする)の画像パターンが、通信線7を介してサーバ装置6に送られてきたものとする。CPU61は、CPU61は、受信した入場チケット(3)の二次元バーコードの画像パターンを所定の方法で数値化した値X3を求める。さらにCPU61は、この数値Xを除数Aで除算した剰余a3と、除数Bで除算した剰余b3とを求める。
【0180】
CPU61は、第1テーブル111の剰余a3に対応した記憶位置と、第2テーブル112の剰余b3に対応した記憶位置とから、それぞれに登録されているチケットIDを取り出す。そして、第1テーブル111から取り出したチケットIDと第2テーブル112から取り出したチケットIDとに一致するものがあるかどうかを判定する。しかし、ここでは取り出したチケットIDの一致はあり得ない。そこで、CPU61は、入場ゲート2から二次元バーコードの画像パターンが送られてきた入場チケット(3)は、正規に発行されたものでないとして、不正入場通知メッセージを入場ゲート2に送るものとする。
【0181】
以上説明した変形例によれば、二次元バーコードの画像パターンを照合することなく、二次元バーコードで構成される入場チケットの正当性を認証することができる。このため、短時間に多数の者がイベント会場1に入場しようとする場合でも、サーバ装置6に過大な負荷がかかることがない。また、携帯電話機8以外には、サーバ装置6及び他のいずれの装置にも入場チケットの二次元バーコードの画像パターンが保存されないので、不正に盗み出されることもなく、不正な入場者を防ぐことができる。
【0182】
また、入場チケットの二次元バーコードが採りうる画像パターンの種類と、実際に発行される二次元バーコードの数との関係によっては、退場ゲート5または一時退場ゲート3で不正入場者とされた者は、その者自体が正規に入場チケットを取得したとしても、不正に他人にコピーさせている可能性が非常に高い。このため、不正行為の取り締まりのために非常に大きな効果がある。
【0183】
上記の実施の形態では、サーバ装置6及び各ゲート2〜5のCPU61、11がそれぞれ実行するプログラム(図8〜図11のフローチャートに示すものなど)は、それぞれ記憶装置62、12に予め記憶されているものとして説明した。しかしながら、これらのプログラムの全部または一部を、CD−ROMやDVD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して、ハードウェアとは別に配布するものとしてもよい。また、これらのプログラムの全部または一部をインターネット上のWebサーバ装置が有する固定ディスク装置に格納しておき、サーバ装置6或いは各ゲート2〜5からの要求に従って、インターネットなどのネットワークを通じて配信するものとしてもよい。
【0184】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、特定の場所への不正な入場を防ぐことができる。また、特定の場所からの退場に関して、人の流れを妨げることがない。
2007年08月22日
